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ホーユー、シスチン応用の新ヘアカラー技術を開発 毛髪内部からツヤと強さを再生

Posted on | 10月 8, 2025 | No Comments


ヘアカラーは毛髪へのダメージがつきものと思われてきたが、この常識を一変させる技術が確立され、将来は毛髪修復のトリートメント効果のあるヘアカラーが行われる時代になりそうだ。

ホーユー株式会社は、毛髪の主要成分であるシスチンに着目し、シスチンを効果的に毛髪内部へ補充できる新たなヘアカラー技術を確立したと2025年10月8日発表した。この研究成果は、2025年12月8日から10日にかけて開催される「第3回化粧品技術者会学術大会」で報告される予定だ。

毛髪の主成分であるケラチンは、多くのシスチンを含むことが特徴で、毛髪の硬さや弾力を保つ重要な役割を担っている。しかし、シスチンが失われると毛髪のダメージが進行し、ツヤや強度が低下することが知られている。ホーユーはこれまでの研究で、アミノ酸としてのシスチンが高い補修効果を持つことを確認し、特許出願や学会発表を行ってきたが、化学的に不安定なシスチンをヘアカラー製剤に配合することは難題とされてきた。

ホーユー
図1  ヘアカラー製剤に配合したシスチンの毛髪への浸透性観察(TOF-SIMS測定)
ホーユー
図2  ヘアカラー製剤に配合したシスチンの毛髪浸透部位(Nano-SIMS測定)
ホーユー
図3  シスチンによるツヤ向上(グロッシーメーター測定)

今回の研究では、施術直前にシスチンを用時混合する新技術を開発し、製剤への安定的な応用を可能にした。この方法により、毛髪内部へのシスチン浸透が確認され、ツヤや透明感の向上、さらに毛髪の疎水化といった効果が得られた。これはシスチンが毛髪内部のメラニンやコルテックス空洞を補修した結果と考えられている。

また、シスチンはアルカリ条件下で水に溶け、中~酸性条件下では析出する性質を持つ。この特性を利用し、カラー施術後に酸性の後処理剤を使用することで、毛髪内部でシスチンが析出し、空洞補修効果がさらに高まることも確認された。

ホーユーは今回の知見を、今後のヘアカラー製品開発に応用していく方針だ。毛髪補修と美しい発色を両立させる新技術として、業界内外から注目を集めることになりそうだ。

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タグ: ホーユー, 新ヘアカラー用剤, 美容サイエンス

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