カットされた髪が環境を救う?|欧州で進むサステナブルな再利用の動き
Posted on | 8月 29, 2025 | No Comments
理美容室では、カットされた大量の毛髪が毎日廃棄物として処理されているが、この毛髪を再利用する動きが欧州諸国で広がっている。
集めた髪を「毛髪マット」として再利用し、原油流出などの海洋汚染防止に役立てたり、ヘアドネーションとして活用するだけでなく、さらに一歩進んで髪をサステナブル素材として利用する試みだ。

『Newsweek』日本版が2025年8月28日に掲載した、スイス在住ジャーナリスト岩澤里美氏の記事によれば、毛髪素材による鏡のフレーム、吊り下げ用の紐、犬のリード、服飾品の装飾などがすでに存在している。さらに理美容室と連携した「ヘアサイクル」運動や、毛髪を繊維化する研究も進んでおり、毛髪の主成分であるケラチンから作られた繊維は、強度と柔軟性において合成繊維に匹敵する製品が開発されているという。
英国をはじめ、フランス、ベルギー、オランダなどではすでに実用化の段階に入っており、記事では「切り落とされた髪は地球環境を守る力強い材料へと生まれ変わるだろう」と予測している。さらに「今後世界に広がる可能性を秘めている」とも述べている。
一方、日本ではヘアドネーションの活動は広く知られているものの、それ以外の毛髪再利用の取り組みはまだ限定的であり、本格的な展開はこれからといえる。
<引用元>『Newsweek』日本版
美容院の「ゴミ」が地球を救う? 欧州発「究極の循環型社会」
https://www.newsweekjapan.jp/stories/lifestyle/2025/08/567428_1.php
タグ: 毛髪リサイクル, 毛髪再利用, 海外トピックス

























