ケラチン分布の違いでクセ毛と直毛に
Posted on | 12月 11, 2024 | No Comments
人種によってウエーブ毛、カール毛などのクセ毛と直毛の人がいるが、その違いがなぜ生じるのかの解明に一歩近づいた。
タカラベルモント 化粧品研究開発部が、2024年11月に開催された「第2回日本化粧品技術者会 学術大会」で発表した「免疫組織科学と類似度比較を用いることによる毛髪中のケラチンプロファイリング」。同社が12月11日発表した。
発表の要点
毛髪の主要成分のケラチンには複数の種類が存在するため、まずは同社独自の毛髪イメージング技術に特定のタンパクを可視化できる免疫組織科学を応用し、各ケラチンがどのように分布しているのかを調べました(図1)。その結果、コルテックスに存在する12種類のケラチンについての分布パターンを解明することができ、 さらにはその中でも3種類のケラチンがクセ毛でより左右分布に大きな偏りを生じることを発見しました(図2)。
図1:毛髪内部における各種ケラチンの存在状態を可視化
図2:クセ毛と直毛におけるケラチン3種の左右分布の違い
今後は、さらに毛髪形状に対する各種ケラチンの影響を調べることで、クセ毛や直毛の悩みに発生要因から働きかけられる製品や技術開発への可能性を探っていくつもりです。
また、本研究で用いた「自社独自の毛髪イメージング技術×解析技術」のアプローチを、ケラチン以外のターゲットにも展開していくことで、毛髪における様々な事象の本質解明につなげていきたいと考えています。
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