リンパ管の機能低下の原因を発見
Posted on | 9月 24, 2024 | No Comments
若々しい肌を保つのにリンパ管の役割が重要とされているが、リンパ管の機能低下の原因が発見された。
肌の老廃物を排出するリンパ管の機能が加齢にともない低下するメカニズムを研究している日本メナード化粧品は、リンパ管の隙間を広げて老廃物を管内に取り込む役割を担う線維(繋留フィラメント)とリンパ管との接着が弱くなることが機能低下の原因であることを発見した。
同社が2024年9月18日発表した。
ジュニパーベリーから独自の方法で抽出したエキスに、リンパ管と繋留フィラメントを接着する成分を増やし、接着を強くする効果を見出した。肌のリンパ管の機能を高めることで、老廃物の排出を促し、若々しい肌に導く効果が期待される、という。
肌内部の不要になった水分や老廃物は、肌のリンパ管(毛細リンパ管)によって回収、排出されます。このリンパ管の機能は加齢によって低下し、肌内部に老廃物が蓄積しやすくなり、肌の老化につながってしまいます。今回メナードは、リンパ管による老廃物の取り込みに着目し、研究を進めました。
リンパ管の外表面には、繋留(けいりゅう)フィラメントと呼ばれる線維が接着しており、このフィラメントがリンパ管を引っ張り内皮細胞間の隙間を広げることで、周囲の老廃物を管内に取り込んでいます。メナードはこの繋留フィラメントとリンパ管をつなぐ接着成分(インテグリンβ3)に着目し、この接着成分が加齢により減少することを発見しました。接着成分が減少すると、リンパ管と繋留フィラメントの接着が弱まることで、内皮細胞間の隙間が広がりにくくなり、老廃物を取り込む機能が低下してしまいます。
そこで、インテグリンβ3の発現を高める素材を探索したところ、ジュニパーベリーから独自に抽出したエキスにその効果を見出しました。このことから、今回開発したジュニパーベリーエキスには、肌のリンパ管の機能を改善することで老廃物の排出を促し、若々しい肌に導く効果が期待されます。
なお、本研究の成果は2024年9月15~16日に大阪で開催された日本生薬学会第70回年会にて発表しました。
タグ: リンパ管, 日本メナード化粧品, 美容サイエンス