表皮のターンオーバーに関わるDNAの特徴を発見
Posted on | 8月 25, 2023 | No Comments
4週間(28日)といわれる「表皮のターンオーバー」だが個人差がある。この個人差について、遺伝情報と角質細胞の面積の関連解析から、表皮のターンオーバーに関わるDNAの特徴が発見された。
日本メナード化粧品が2023年8月24日発表した。
ターンオーバーについては、その周期が遅延すると、バリア機能が低下し肌あれなどの原因となるほか、メラニンが排出されにくくなることによりシミの原因にもなる。
肌の老化には、紫外線や食生活、睡眠などの「環境要因」だけでなく、シミやシワのできやすい「遺伝子要因」もある、とされている。
同社は、日本人男女606人(20代~70代、平均年齢41.1歳)を対象に、個人の遺伝情報と表皮のターンオーバー速度との関連を調査。約69万箇所のDNAの特徴(SNP)を解析し、表皮のターンオーバーと関連性が高いSNPとして『rs2278431』を発見した、という。
表皮のターンオーバーの速度が遅いほど角質細胞が大きくなり老化が進むが、rs2278431には、GGタイプ、AGタイプ、AAタイプの3つのタイプがあり、同社はGGタイプ<AGタイプ<AAタイプの順に角質細胞が大きくなることも発見した。
同社では、「個人の肌の老化リスクを予測する技術の開発などに応用し、個人の肌に合った美容提案や商品開発につなげていきます。」としている。
なお、この研究成果は、国際科学誌「Experimental Dermatology」オンライン版に掲載された。
雑誌名: Experimental Dermatology
論文タイトル: Genome-wide association studies in the Japanese population identified genetic loci and target gene associated with epidermal turnover
掲載アドレス: https://doi.org/10.1111/exd.14908
タグ: ターンオーバー, 日本メナード化粧品, 美容サイエンス, 遺伝子研究