無料で美容サービス 貧困家庭の子どもに
Posted on | 8月 16, 2022 | No Comments
片親の貧困家庭の子どもを対象にした美容料金無償化が夏休みの期間中、東京・港区で実験的に行われている。
東京都美容組合の港区美容組合3支部連合会と、特定非営利活動法人みなと子ども食堂が連携し、低所得のひとり親世帯の子どもたちに無料で美容サービスを提供するもので、将来の制度化も視野に入れている。
厚生労働省が一昨年公表した「2019年国民生活基礎調査」によると、子どもの7人に1人が貧困状態にあり、港区だけでも約800世帯の低所得のひとり親世帯がある、という。
港区ではすでに高齢者や障碍者を対象に、美容組合の組織を活用し訪問美容サービスを実施しているが、これと同様に貧困家庭の子どもたちへの無料美容サービスの制度化を見据え、港区美容組合3支部連合会とNPO法人みなと子ども食堂が連携し、貧困家庭、シングルマザー家庭、ヤングケアラーなどへの子育て支援の一つとして、子どもの美容料金の無償化を試行することにしたもの。
【実施要領】
実施期間:2022年夏休み 7月下旬から8月末まで
対象者:中高校生 14歳~16歳程度
実施場所:港区内の協力美容室
・子ども美容料金無償化によるメリット
子どもの美容料金を無償化により子ども達が容姿を整えることで、他者を尊重する社会性を育成することが可能となり、以下の六つのメリットが見込まれる。
1.感染症予防、生活衛生の向上
2.学校・家庭以外で子どもの立ち寄れる第3の場としての美容室
3.家族・先生以外に個と個の関係で安心できる大人(美容師)の存在があることの安心
4.定期的な美容室訪問による虐待やいじめの早期発見
5.災害など万一の場合の子どもの避難所としての美容室
6.マイノリティなど多様な顧客を持つ美容師による子どもへの心理社会的な支援による健全な心の育成(ダイバーシティの獲得、自己肯定感の増進など)
【特定非営利活動法人みなと子ども食堂】
2016年設立。生活に困窮する家庭の子ども達に、食事や学習指導、居場所を提供し、子どもたちの豊かで充実した生活と社会づくりに寄与することを目的としている。
公式HP
https://minatokodomoshokudo.org
【問合せ先】
港区美容組合3支部連合会
会長 村橋哲矢 tetsu@salon-esthe.com 090-3104-9019
NPO法人 みなと子ども食堂
副理事長 阿部浩子 090-9302-0207
写真は、制度を利用して来店した子どもの髪を実際にカットしている様子(提供・港区美容組合3支部連合会)
タグ: 港区美容組合3支部連合会, 相対的貧困率, 社会貢献