脱毛エステの途中解約などでトラブル多発
Posted on | 12月 24, 2021 | No Comments
国民生活センターが注意喚起
国民生活センターは2021年12月23日、脱毛エステでの中途解約・精算でトラブルが多発していることから消費者に注意喚起するとともに、関係団体に要望書を提出した。
同センターPIO-NETに寄せられた「脱毛エステ」の相談件数は2021年は2004件(11月30日まで)あり、そのうち解約が関わる割合は50.9%を占める。
同センターでは、相談事例として
・永久保証をうたう脱毛を40万円で契約し1回施術後、解約したら10万円請求された
・3年間通い放題コースを契約し中途解約したら有償部分は1回のみと返金を断られた
などを紹介し、問題点として「通い放題」「期間・回数無制限」などの宣伝文句と実態が合致しないことや消費者に誤認させる契約だったり、途中解約の条件が不明確だったりすることをあげ、消費者に、
・脱毛エステの長期間にわたる契約は「解約しなければならないとき」も想定して慎重に
・長期間の契約が心配なときは都度払いができるコースやエステ店を選択しよう
などと同センターのホームページ上で注意喚起した。
関係業界に対しては、日本エステティック振興協議会、日本エステティック機構、日本全身美容協会の3団体に消費者トラブル防止策をとるよう要望した。
要望の内容は
・長期間の施術を前提とする契約の、有償提供部分、無償提供部分、単価などは、特定商取引法の特定継続的役務提供に規定された趣旨及び消費者からのカウンセリング内容を踏まえて、適切に設定すること。
・中途解約時の精算にトラブルが生じた際は、有償提供部分をなぜその期間・回数としたのかなどの精算の根拠について、消費者の納得が得られるよう丁寧に説明すること。有償提供部分の設定や精算の根拠について合理的な説明ができない場合、無償提供部分で行われている役務が実質的には有償提供部分と同様に経済的価値を有する場合には、当該取引全体を有償提供部分と扱い、解約料の精算をやり直すこと。
・脱毛エステのウェブサイトやSNSで「月〇千円からの通い放題」などと記載された広告をきっかけに消費者トラブルが発生していることを踏まえ、当該広告のコースの契約期間、回数、消費者が支払うこととなる総額や個別信用購入あっせん等支払いの条件を分かりやすく表示し、契約内容について消費者に誤認を与えないようにすること
同センターの要望を受けて、日本エステティック機構、日本全身美容協会ではそれぞれホームページにセンターの要望を掲載し、所属会員はじめ関係業者に告知した。
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