くせ毛を美しく見せる方法を開発 花王
Posted on | 3月 14, 2021 | No Comments
花王は「くせ毛」の本質、くせ毛が美しく見えない理由などを解明するとともに、くせ毛を美しく見せる方法を開発した、と2021年3月13日発表した。
パーマネント剤がジオ系、シス系の用剤が減少する中で、くせ毛用の縮毛矯正剤が増えている美容業界にとっても気になる発表だ。
要点は、くせ毛の曲がり方は髪の毛の内部にある2種類の細胞によって違い、2-ナフタレンスルホン酸ナトリウムという基剤の水溶液にくせ毛をひたすと均一なくせ毛に近づき、美しく見える、というもの。
花王は、「自分のくせ毛をもっと好きになってもらえるような商品を開発していきたいと考えています。」とコメントしている。
以下、プレス・リリース。
世界中で価値観が大きく変化しつつあり、これまでは悩みだったくせ毛に対しても、自分らしく活かしたいと考える人も出てきました。花王は、「くせ毛」の本質を研究し、自分のくせ毛を好きになれるような技術の開発を進めています。
くせ毛が美しく見えない理由は?
それは、くせ毛の曲がり方が1本1本違っているから。くせ毛の曲がり方をそろえることができれば、美しいツヤのあるウェーブをつくり出すことができます。
曲がり方が違うのは、なぜ?
髪の毛の内部には、2種類の細胞があります。私たちの研究の結果から、髪の毛の曲がり方は、その2種類の細胞の分布と関係していることがわかりました。
くせ毛の曲がり方をそろえる技術を開発!
2-ナフタレンスルホン酸ナトリウムという基剤の水溶液にくせ毛をひたすと、髪の内部に偏って存在する赤色の細胞に基剤が集中的に作用して、曲がり方が大きい部位ほど、くせが伸びてきます。その結果、くせ毛の曲がり方が均一になることを確認。髪の内部から、くせ毛を美しくそろえることに成功しました。
自分のくせ毛をもっと好きになれる
この技術は、髪を外から固めて整えるのではなく、髪の内部に作用して曲がり方をそろえるため、自然で美しい仕上がりになります。この技術を応用して、自分のくせ毛をもっと好きになってもらえるような商品を開発していきたいと考えています。
※1 毛髪を構成する2種類のコルテックス細胞を緑色、赤色それぞれの蛍光染料で染め分けて、蛍光顕微鏡で観察 (緑色:パラ様コルテックス細胞、赤色:オルト様コルテックス細胞)
※2 2-ナフタレンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液で髪を2時間処理した場合の例
本研究の詳細は、第31回IFSCC(国際化粧品技術者会) Congress横浜大会(2020年10月21~30日、オンライン開催)で発表しました。
(情報/プレスリリース)
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