美容室倒産件数 過去10年間で最多に
Posted on | 12月 10, 2018 | No Comments
東京商工リサーチ(東商リサーチ)は2018年12月10日、今年1月から11月までに全国で発生した「美容室」倒産件数は86件になり、年間では過去10年で最多になる可能性が高くなった、と発表した。
東商リサーチが発表した過去10年間の倒産件数、負債総額はグラフの通り。
年間倒産件数は2011年の91件がこれまでの最多。2018年は11月までで86件倒産し、このままのペースで行けば100件近くになる見込み。
負債総額は29億1600万円(同9.6%増、同26億5900万円)で、前年同期を上回っているが、10億円以上の大型倒産はなく年間では30億円台に止まりそう。
東商リサーチでは倒産の原因を
同業他社との過当競争による「業績不振」(78件、前年同期比41.8%増、前年同期55件)としている。また、業績不振に陥った事業者は事業再生が難しい、と美容業の特性を踏まえ分析している。
なお、今回の発表は東商リサーチのTSR企業コードから「美容業」を抽出したデータで、小規模零細事業者が多い理美容業では企業コードを持たない業者も多く、実際の倒産件数はさらに多いものと思われる。また倒産でなく廃業も多く、厚生労働省の衛生行政報告から推計すると新規開業数も多いが、毎年1万店近い美容室が廃業している計算になる。
美容業界は、過剰店舗、過剰技術者の状態といえる。
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