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国家試験での仕上がり審査は疑問

Posted on | 9月 23, 2016 | No Comments

理美容ラウンジ今夏行われた第34回理容師美容師国家試験の実技試験で、実技中、試験官の立会いは行われず、終了後の仕上がり審査のみで、採点が行われた。

理容師美容師試験研修センターは、2016年7月4日付けで審査マニュアルの変更を公表していたが、変更の目的は、試験の公平性にあるという。

大勢の受験者の実技を数人の試験官が公平に審査するのは、物理的に難しいというのだ。その背景には、試験官を増員するには費用がかさみ、ひいては受験料に跳ね返ってくる恐れがあるからだろう。
また、修学年数が2年になり、800時間も実習をすれば、十分に技能修得がはかれる、というのが前提になっているのかもしれないし、さらに将来的には実技試験は養成施設で行う布石とも勘ぐりたくなる。

仕上がり審査は、理美容業界のコンテストでは一般的だ。仕上がったヘアスタイルのデザインや競技テーマとの整合性を判定するには、仕上がり審査でこと足りる。

しかし、国家資格を判定するための実技試験となると、その過程の技術も重要だ。むしろ結果より途中の技術の方が重要な場合もある。
たとえば理容の顔剃りなどは、剃刀の運行方法、皮膚に対する刃角度などが重要だ。カット技術も同様だ。

仕上がり審査のみというのは、運転免許の実技試験に例えるなら、試験官が同乗しないで所定のコースを時間内に回ってきて、運転車両に傷がなければ合格にする、といった類に近い。
受験者は楽かもしれない。試験の実施者も楽かもしれない。
しかし、これでは長い目で見れば、運転技量は落ちるし、理美容師の技量も落ちる。
運転技量のないドライバーが横行すれば、安心して道を歩くことはできないし、国民は安心して理美容店に行かれない。これでは国家資格の意味をなさない。

理容の全国組織である全理連は、2016年9月8日開いた理事会で、従前に戻すよう理容師美容師試験研修センターにはたらきかけることで、全理事が一致した。美容の全美連の動向は、いまのところ全理事が集まっての会議が開かれていないので不明だが、業権を重視している団体だけに、全理連と同様な対応をとるものと思われる。

それにしても、実際に試験が行われるまで、仕上がり審査に変更されたことに気付かなかった、というのも、ちょっと古いが「なんだかな~」

【関連記事】
理容師美容師・実技試験の審査に批判
http://ribiyo-news.jp/?p=18594

理容師美容師試験研修センターが審査マニュアルを改訂
http://ribiyo-news.jp/?p=18253

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タグ: 理容師美容師国家試験, 理容師美容師試験研修センター, 理美容ラウンジ

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