「美容院症候群」に注意を
Posted on | 10月 5, 2014 | No Comments
飛行機の「エコノミー症候群」ほどメジャーではないが、「美容院症候群」(「美容院脳卒中症候群」ともいう)という疾病がある。理美容業界の人ならご存知とは思うが、予防は常に心掛けたい。
この「美容院症候群」、バックシャンプー時に発症するが、その原因は椎骨動脈圧迫による血流不全が主な原因といわれている。
バックシャンプー時、首を後ろに反らすと頸椎の中を通る椎骨動脈という血管を圧迫する。とくにシャンプー時に顎を突き出すような姿勢がよくないとされている。
人によっては血流不全で、めまいなどを起こす。重い人では吐き気、意識の低下、手足のしびれなどの症状がでる。
たいていはこの程度の軽い症状で済むが、中には失神する人もいて、救急車を呼ぶ事態になることもある。さらに人によっては血流不全から血栓を生じ、それがシャンプーを終え椅子を戻した際、血液とともに血栓も流され血管に詰まり、梗塞を起こすという。これが「美容院脳卒中症候群」である。
個人差があるだけに万全の予防は難しいが、後頭部や後頚部などを洗うときには軽く持ち上げて、頸部の圧迫を一時的にも避けるのも効果がある。
「美容院症候群」、「美容院脳卒中症候群」は発症はめったにないが、万が一の場合を想定して、対応策のマニュアルを備えておきたい。
理容店でも最近はバックシャンプーでシャンプーする店がある。男性のほうが症状を発症しやすい、といわれているので、バックシャンプーを行う理容店ではよりいっそうの注意が必要だ。近年はやりのヘッドスパの施術も同様である。
タグ: トピックス, 美容院症候群