理美容 景気動向　平成21年度第３四半期

Posted on | 2月 5, 2010 | No Comments

特徴的な業況判断理由
日本政策金融公庫国民生活事業は、平成21年度第３四半期の生活衛生関係営業の景気動向等調査結果を発表した。
理容美容の各指標とも前期より悪化し、依然として厳しさが続いている。
特徴的な業況判断理由にもその傾向は現れているが、「好転」と回答したお店はそれなりの努力をしている。

特徴的な業況判断理由（業種・地域別）
＜今期＞
【好転】
美容業／香川県
開店25周年の感謝DMやチラシの新聞折込、クーポン誌で25％ OFFキャンペーンを行なったところ、新規客及び長らく来店のなかったお客様も予想以上に来店してくれた。記念品などの経費は掛かったが、それに見合う売上に結びついた。

【不変】
理容業／栃木県
低料金店舗の出店もあり、競合から周辺同業者の廃業も発生している。当店は家族のみの営業で高齢客が多くなってきているが、廃業店からの新規客も来店し、固定客化している。売上は現状維持が可能。

美容業／大阪府
業歴が長いので、お客様もほとんどが馴染み客で変わりはない。しかし、それなりの投資をしないとお客様は他店に流れるので、店舗設備等の更新に努め、売上は現状維持を確保。

【悪化】
理容業／鹿児島県
不況、デフレで消費マインドが冷え込んでいるうえ、低料金店舗へ流れるためか、来店客減少に歯止めがかからない。また、せっかくのお客様もカットのみの注文が増え、カラーの注文が減ってきているため、客単価も下がっている。

美容業／大分県
消費者は長引く不景気で先行きが不安になり、家計支出を最小限に抑えているように思える。パーマや毛染めの来店サイクルが長くなり、カットのみの顧客が目に付くようになった。

＜来期見通し＞
【好転】
美容業／埼玉県
美容業はこの不景気の影響を受けて、売上の落ち込みが続いている。対策として、前期から肌の弱い人向けに、かぶれない肌に優しい薬液（ヘアーカラー）の使用を勧めた結果、好評を得て売上のアップにつなげることができた。

【不変】
理容業／島根県
近隣店との競合もあり、チラシの配布などをして来店客数の確保に努めるとともに、別店舗の閉鎖による体質強化を図り現状維持を心がけている。

美容業／鳥取県
目下、年末から年始にかけての需要の掘り起こしに懸命である。来期は、成人式の着付けや卒業式等イベントに伴う需要に期待しているが、不景気による個人消費の落ち込みや積雪等の不安要因もあり、現状維持が精一杯であると思う。

【悪化】
理容業／宮城県
新しいメニュー等でのキャンペーンを提示しても、お金の心配の方が大きいせいか、興味・関心を示すことは少なく、横ばい状態が続くか、悪化の様相を覚悟しなくてはならない状況にある。

【調査について】
調査時点／平成21年12月上旬
調査方法／個別訪問面接
調査対象生活衛生関係営業3,220企業
（調査対象数）
理容業353企業
美容業420企業
クリーニング業250企業
飲食業1,593企業
映画館59企業
食肉・食鳥肉販売業156企業
ホテル・旅館業208企業
氷雪販売業59企業
公衆浴場業122企業

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