理美容業界の離職率は本当に高いのか 1年・3年後の実態
Posted on | 12月 25, 2025 | No Comments
公益社団法人日本理容美容教育センターは、社員校257校を対象に、新規卒業者が就職したサロンにおける1年後および3年後の退職状況を調査し、その結果を2025年12月22日に発表した。
調査は2025年9月に実施されたもので、理美容室への就職状況を把握できている卒業生は6,540人だった。このうち、就職後1年以内に退職した人は1,193人で、退職率は18.2%となる。退職者1,193人のうち584人は他の理美容室へ再就職しており、理美容業を離れた実質的な離職者は609人、離職率は9.3%だった。
「3年未満」の退職については、就業状況を把握できている人数が3,872人で、退職者は1,313人、退職率は33.9%となった。そのうち687人が他の理美容室へ就職しており、実質的な離職者は626人、離職率は17.7%にとどまっている。
理美容業界の新規卒業者は退職率や離職率が高いとされがちだが、一般の短大・専門学校卒業者における1年以内の離職率が約14.5%、3年以内が44.5%(厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」2025年発表)であることと比べると、極端に高い水準ではない。業界内での転職を含めて考慮すれば、むしろ低い水準といえる。
なお、退職率についてはホットペッパービューティーアカデミーも調査を行っている。「美容サロン就業実態調査2025」によると、「1年未満」で退職した割合は理容師4.4%、美容師11.6%、「3年未満」では理容師21.9%、美容師38.8%となっている(理容師n=1,694、美容師n=4,806)。
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