日本パーソナルカラー協会が最新研究発表|「黄み/青み」の頂点を科学的に検証
Posted on | 8月 6, 2025 | No Comments
パーソナルカラーをメイクアップやヘアカラーなどに取り入れている理美容室は多いが、「黄み/青み」の色相が顔色の印象に与える影響についての検証が発表された。
NPO法人日本パーソナルカラー協会(JPCA®)は、2025年6月7日・8日に山形大学米沢キャンパスで開催された「日本色彩学会第56回全国大会[米沢]‘25」において、パーソナルカラーに関する最新研究成果を発表。テーマは「パーソナルカラーにおける『黄み/青み』の頂点を探る〜色相による顔色の見え方の調査〜」で、色相が顔色の印象に与える影響を明らかにし、パーソナルカラー理論の深化に寄与する内容となっている。

JPCA®は、アメリカ発祥のパーソナルカラー理論を日本人の感性と文化に合わせて独自に進化させてきた団体で、「色の四属性」に基づく理論体系を構築している。科学的な色彩調査を重ね、2013年には大規模な調査を実施、2014年には日本色彩学会で研究成果を発表するなど、継続的にアカデミックな検証を行ってきた。その姿勢は、他団体との差別化とともに、社会的な信頼とパーソナルカラーの普及に大きな役割を果たしている。
今回の研究は、同じイエローベースやブルーベースの中でも、色相によって顔色に与える効果に違いがあるのではないか、という仮説に基づいて実施された。「顔に黄みや青みの印象を最も強く与える色相の頂点はどこか」を明らかにすることが目的。
調査は、2024年6月から7月にかけて実施された。照明環境には、北窓からの昼光と、昼光に近似した分光分布を持つ人工太陽光源を併用し、実際のパーソナルカラー診断に近い自然かつ安定した光環境を再現した。評価者は、20〜60代のパーソナルカラー業務従事者23名。対象となるモデルは、日本人女性2名で、ランダムに選出された。
使用した色は、色彩研究で用いられるPCCS(日本色研配色体系)のvトーンを採用。これは、彩度が高く、顔色の変化を捉えやすい色調だ。黄みの調査には色相番号1〜9(pR〜gY)、青みの調査には色相番号16〜22(gB〜P)を使用した。評価方法は、モデルの顎下に色パネルを当て、2色ずつ比較しながら、どちらがより黄みまたは青みを強く与えるかを評価者が判定する方式を採用。パネルの色相名はアルファベットで表示し、事前に情報を伏せた状態で評価を行った。
その結果、色相のわずかな違いが顔色に与える印象を大きく左右することが確認され、黄み・青みにおける「印象の頂点」となる色相が存在する可能性が示唆された。これは、従来の「イエローベース or ブルーベース」といった大まかな分類に対し、より精密なアプローチを可能にするものであり、パーソナルカラー診断の実務においても有効な指標となり得る、としている。
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