理美容店 ネット検索 利用は5.6%<コラム>
Posted on | 11月 24, 2009 | No Comments
世の中、インターネットの時代だが理美容業界では、活用しているお店はまだ少なく、理美容店を利用する顧客もインターネットで検索して店を選ぶ人は多くない。全理連情報55「利用者動向調査」によると、お店のホームページを見ていく店を決めた人は5.6%だった。
同調査によると、理美容店の利用者は、利便のいいところにある行きつけの店で、価格が手ごろで、技術がしっかりしている、この3点で行く店を決めている。この3点でほぼ9割になる。
ホームページを見て決めるのは調査対象1000人中、56人だった。
ホームページを見て決める人は、
①ホームページに掲載された料金表とメニューで決める人が56人中73.2%を占めた(複数回答)。
以下
②サービス内容/46.4%、
③店内写真・イメージ/33.9%、
④外観写真・イメージ/25.0%、
⑤スタッフ紹介/17.9%、
⑥営業時間・定休日/16.1%
⑦予約/7.1
⑦駐車場/7.1
⑨指名制/3.1
⑩その他/7.1
だった。
インターネット上には美容店やエステティックサロン専門のナビ(案内)サイトがあるが、行きつけの店を決めている顧客が多いだけに、他のグルメ系やトラベル系のナビサイトほど活用されていないようだ。
全理連情報55「利用者動向調査」/平成21年6月インターネットユーザー1000人(男女各500人)を対象に調べたもの。
理美容店とインターネット<コラム>
5.6%という数字。
インターネットを活用して、理美容店のホームページを参考にして店を決める人は1000人中56人。この数字、想像した以上に少ない。まして調査はインターネットを通じて行なわれただけに、調査対象者はネットの利用者である。ネットを使わない人もいるので、実数はもっと少なくなるはずだ。
他の業界と違ってもともとネットやパソコンを仕事に活用している人が少ないのが理美容業界だ。少し前の調査だがパソコンを営業に利用している理美容店経営者は20%に満たないという結果があった。
当然、ホームページを立ち上げている理美容店は少数だ。ネットに自店のホームページを掲出している店が少なければ、利用者の選択の範囲は限られる。多くの情報の中から比較、検討して選ぶことができるのがインターネットの利点だが、理美容店は比較するだけの店が掲載されていない。理美容店のナビサイトはいくつかあるが、情報量が少なければ利用価値はない。
消費者が遠ざかるものうなずける。
もっとも、このインターネット、消費者は多数の情報の中から何を重点に見るのかというと、今回の調査でも明らかなように、料金である。料金を比較して選ぶためにインターネットで情報を集めている、ともいえる。
カメラやパソコンのように同じ製品なら値段の違いが選択の際の決め手になる。しかし、理美容のように技術サービスが対象だと、同じメニューがあったとしても、その内容、価値は受けてみないと分からない。
グルメやトラベルのナビサイトも理美容店と同様であるが、こちらは活況を呈している。一言でいってしまえば、やはり情報量が多いからだろう。いろいろなサービス、メニューを見ているだけでも楽しい。
理美容店の場合、地域性への密着性が強く、選べる地域は狭い。インターネットにはそぐわない業種かもしれない。とはいってもグルメやトラベルのナビサイトに掲載された情報を見ていると、食べてみたい、行ってみたい、という気にさせられる。
理美容サロンでも、その気にさせるメニューを用意してインターネットを通じて広くアピールするのは、間違いなくマーケットんの拡大につながるはずだ。そういった意味で、インタネットに多くの理美容サロンが取り組んで欲しい。
ただし、である。
単純に料金が比較できるのがインターネットの特徴だが、安売り、クーポンの乱発は結局は自らの首を締める結果になる。その点だけはご留意願いたい。
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