目尻のシワが減ると「若々しく」なる一方で「生活感がない」印象も
Posted on | 9月 13, 2023 | No Comments
顔の印象はメイクによって変わるが、部位ごとの変化が対人印象に与える影響を科学的に評価した研究が発表された。
例えば、目尻のシワが減ることで一般にも認知されている「若々しい」の他にも、「生活感がない(身なりがきちんと整っている印象)」「凛としている」という印象が高まる傾向があることが分かった。
コーセーが北海道情報大学向田茂研究室との共同研究で実証した研究で、研究の一部は2023年9月4日~7日、スペイン・バルセロナで開催された「第33回 国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)学術大会」で発表された。メイクをする際の参考になる知見だ。
コーセーが9月8日発表した。
<概要>
シワは顔の様々な部位に現れ、その人の個性や印象にも関わる重要な要素です。しかし、これまでどの位置のシワがどんな対人印象を与えるかということは十分な科学的検証がなされてきませんでした。
そこで当社では、シワの部位ごとの変化が対人印象にどのような影響を与えるかを明らかにし、それをシワ用の化粧品の使用を通して、叶えたい対人印象を実現することを目指しました。最初に、顔の特徴を平均化する研究を専門とする北海道情報大学 情報メディア学部 向田 茂 教授との共同研究により、様々なシワを画像上に再現できる特殊な画像処理技術を使用して、シワの部位ごとの変化が対人印象に与える影響を評価しました。
この結果、シワの部位によって影響する対人印象は異なることが明らかになり、例えば目尻のシワが減ることで一般にも認知されている「若々しい」の他にも、「生活感がない(身なりがきちんと整っている印象)」「凛としている」という印象が高まる傾向があることが分かりました(図)。一方で、例えば目尻のシワが減ることで「優しい」「温かみがある」という印象が低下することも見出しており、個人のなりたい印象に合わせたシワのケアが求められると考えました。
次に、実際に化粧品を用いてシワをケアすることで、対人印象が変化するかを検証しました。シワのある実験参加者に対して、シワをぼかす効果を持つ製剤を各シワ部位に使用してもらい、その後の対人印象の評価を行いました。その結果、製剤の使用によってシワの見え方が変わり、使用する部位によって異なる対人印象に変化が現れることが分かりました。例えば、目尻のシワに用いた場合は、「若々しさ」と「生活感のなさ」の印象が高まり、「優しい」「温かみがある」の印象は低下することが分かりました。
これにより、化粧品によるシワのパーツケアを行うことで、対人印象を変化させることができ、一人ひとりが叶えたい印象をデザインすることができる可能性が示されました。
コーセーは、今回の知見をシワケア商品の開発に応用する、としている。
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