令和4年度「現代の名工」に理美容業界から6人
Posted on | 11月 12, 2022 | No Comments
厚生労働省は2022年11月11日、令和4年度の卓越した技能者(通称「現代の名工」)を発表。理美容業界ら理容師3人、美容師1人、着付師2人の6人が選ばれた。
技能の世界で活躍する職人や技能の世界を志す若者に目標を示し、技能者の地位と技能水準の向上、優れた技能の継承などを目的に毎年行っているもので、計150人が表彰された。なお、表彰式は11月14日行われる。
理美容関係の受賞者は次の各氏。
【理容師】
アイロンパーマの第一人者
植松行雄(68歳、ミヨシ理容室、山形県)
競技大会等で培われた正確なカッティング技能に優れ、アイロンパーマの第一人者として卓越した技能を有する。また、指圧・揉捻法を多用したオリジナルシャンプーシステム( もみもみシャンプー) を確立すると共に、各種オリジナルリラクゼーションマッサージメニューを開発した。さらに、夏の風物詩である「冷やしシャンプー」を全国に発信し普及に努めた。後継者育成では、自店から全国大会・世界大会優勝者、全国大会上位入賞者を多数輩出するなど、数多くの後継者の育成に尽力している。
変幻自在に髪の毛を操る技
武蔵均(61歳、ヘアーサロンムサシ、千葉県)
時代時代の流行にあわせた髪型を整えるカッティング技法をはじめ、多くの理容技術において深い知識と高い技術を有している。特にマテリアルカット(質感カット)の一つの技法であるスライドカット技法に優れ、変幻自在に髪の毛を操る卓越した技能により、自由自在に顧客の望むヘアスタイルを提供している。自店従業員の育成を積極的に行うだけでなく、全国理容生活衛生同業組合連合会の中央講師としても全国に出講し多数の理容師を指導する等、後進の指導育成に多大な貢献をしている。
シェービング技能を極める
大島進一(85歳、ヘアーサロンおおしま、愛知県)
カッティング、シェービング技能に卓越し、多様化する消費者のニーズに応えている。特に、シェービング技能を極め、剃刀の角度や運行を絶妙に調整して艶やかな肌に蘇らせることができる。剛毛である日本人の髪質に合うカット技法の考案や、明確で分かりやすいシェービング・カッティングの基礎技術テキストを作成し、後進理容師に対する実技指導の面でも大きな役割を果たした。現在も技術習得を後押しする取組を行い、理容技術の普及・向上に努め、業界の発展にも貢献している。
【美容師】
ニューヘアファッションの創作などに尽力
神谷司(60歳、有限会社パニック、岡山県)
全米美容コンクール優勝をはじめ、国内外の数多くの大会で優秀な成績を収めるなど、卓越した技能を有している。カット、パーマ、カラー等美容全般における技術指導をはじめ、幅広い技能を活用し、ニューヘアファッションの創作、発表、伝達に精力的に活動し、多様化する消費者ニーズに応えるカットテクニックの指導、普及に努め、多くの若手技術者をコンクール入賞に導くなど、優秀な人材の育成や美容業界の技能向上に大いに貢献している。
【着付師】
ニュー帯結びの創作などに尽力
山口和見(62歳、ビューティフクダ、東京都)
着付師および美容師として、ニュー帯結びの創作・発表、そして、特に、成人式や七五三に関する幅広い技能を持ち、美容技術団体や美容専門誌での技術展示や技術協力等に尽力し、自らの技術を業界の為に最大限に活用している。また、着付帯結びの技術指導者として、着付検定制度の受検生への指導、美容技術コンテスト出場者への指導など、人材育成面でも他の技能者の模範と認められる。美容業界の発展と社会的地位の向上に貢献し、多くの功績を残している。
時代の変化に応じた着付帯結びを創作
浅野美鈴(67歳、Première Classe Misuzu、岐阜県)
着付技能を中心とした美容技能の研鑽に長年努め、特に着付帯結びにおいて、時代の変化、消費者のニーズの多様化に合わせて、数多くの創作発表を行っている。また、各地の講習会、研修会で講師を務め、自らの技能を継承していくとともに、その技術力・指導力で若手技術者に対してコンクールの指導を熱心に行い、優秀な人材を多く輩出するなど後進の指導、育成にも大いに貢献している。
タグ: 現代の名工