TWBC2021 タカラベルモント創業100周年事業
Posted on | 4月 27, 2019 | No Comments
2019年全国有力代理店会
タカラベルモントは2019年4月10日、リーガロイヤルホテル大阪で2019年全国有力代理店会を開催。全国から85社134名の代理店代表者が出席した。
会議では、タカラベルモント株式会社を中心としたグループ全体方針を吉川秀隆会長兼社長が、タカラベルモント(株)の中核となる理美容事業部、ルベル事業部の事業方針を吉川朋秀常務取締役が発表した。
2019年グループ全体方針 要旨
吉川秀隆 タカラベルモント株式会社 会長兼社長
●2018年の振り返りと今後の景気について
中長期的には景気は大きく拡大
大きな災害の多かった1年。災害時には当社でもいち早く災害対策車両を派遣し、水などの支援物資の供給や、早期にサロンが営業を再開できるように、給湯器など設備機器の点検・修理、理容椅子やシャンプーチェアの貸し出しなどの支援を行ってまいりました。
災害時における理美容サロンの復旧・復興支援は大変重要な活動と位置づけています。
消費税増税によって10月以降は、短期的に景気が落ち込むという消極的な見方があります。しかし、改元による経済効果、インバウンド消費の増加、日本初のG20開催、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、そして2025年の大阪・関西万国博覧会開催など中長期的には、日本の景気は大きく拡大していくと考えています。
●業績報告と業界の課題
不安を取り除き魅力ある業界に
速報ベースですが、2018年度のタカラベルモントグループの連結売上高は、国内マーケットが532億円、海外マーケットが138億円です。理美容・化粧品のサロン事業はプラス成長し、合計で670億円となりました。
AIやIOTを含め、様々な技術がめまぐるしく変化し、革新している中で、理美容業界は比較的ゆるやかに発展してきたと言えます。
日本のすべての業界が人手不足状態にあり、理美容業界でも大きな問題となっています。
本質的な課題はいかにして、スタッフの将来への不安を取り除き、働き手にとって魅力あふれる業界にしていくかということです。
理美容市場は約2兆円と言われていますが、視点を変えて「美と健康」市場という括りで捉えると15兆円という大きな市場があります。
サロンならではのお客様との関係性を強みとして活かすことによって、この大きな市場を取り込んでいくことは十分に可能であると考えます。
●グループ全体方針
自動化と本質的な価値向上へ
消費者への新たな価値、魅力をどう創造するか、また、働く環境や働き手の意欲をどう引き出すかということが重要な課題と捉えています。とくに働き手の意欲については「エンゲージメント」という考え方が一般的になってきています。
「エンゲージメント」は、単なる従業員満足ではなく、会社やサロンの考え方と従業員の考え方が連動することでお互いが貢献しあい、成長するという考えです。「エンゲージメント」の高い組織は従業員の意欲、意識が高く、その事が消費者への価値を高め、さらにその事によって従業員の待遇を改善するという善循環が生産性の向上につながっています。
本年度もサロン事業におきましては「生産性の向上」を中心的なテーマとして、スタッフの「エンゲージメント」を高める、消費者の価値を最大化するために機器、空間、化粧品の総合力が発揮できるようなサロンづくりを行って参りたいと考えています。
具体的な施策として1つは「自動化(ロボット化)であり、もう1つは「本質的な価値向上」です。
自動洗髪機・AQUA FORTE(アクアフォルテ)は前年の約2倍の売上となりました。昨年11月に発売したドライマシン・Care Dry(ケアドライ)は、発売当初から高い評価をいただき、当初の目標を2倍に修正しました。
自動化によってサロンスタッフが肉体的にも精神的にも余裕ができ、その結果としてクリエイティブな活動に注力できる、また、お客様とのコミュニケーションやおもてなしをより充実させるなど、スタッフにとってもお客様にとっても大きな魅力アップにつがっています。
また「salon rooming(サロンルーミング)」というコンセプトで活動を推進していきます。「サロンルーミング」は私どもの造語ですが、個室や半個室を中心に、お客様にとって価値の高いサービスやメニューを提供する為、また、働くスタッフにとって、よりパフォーマンスを高める為の新たなサロンづくりのコンセプトです。
この活動の推進によって、ここ数年の当社設計・施工サロンの内装やコンセプトに変化が見られます。昨年1年間の当社工事案件の中で4分の1が個室・半個室を設置しており、前年に比べても2割の増加となっています。
個室や半個室をつくることで、お客様に高い価値を提供できると同時にスタッフのエンゲージメントが高まるような環境づくりを実現しています。
●新たな取り組みSDGsと100周年に向けて
TWBC2021をパシフィコ横浜で開催
業界環境を改善するため新たにSDGs(エスディージーズ)に取り組みます。SDGsは2015年の国連サミットで採択されたもので「持続可能な開発目標」と訳します。17の目標と169のターゲットで構成されます。「働きがいも経済成長も」「すべての人に健康と福祉を」あるいは環境保全に関する内容など、もうすでに実施しているものを含め17のテーマすべてに活動を推進してまいります。
当社は2021年に創業100周年を迎えます。2021年9月27日、28日にはTWBC2021をパシフィコ横浜で開催します。次の100年に向けた「美と健康」に関するビジネスを提案する場といたします。同時にOMCヘアワールド2021も開催され、日本から世界へ情報を発信するイベントになります。ぜひご期待ください。
当社では理美容営業、化粧品営業、空間デザイナー、フィールドマン含めおよそ600名が、サロン現場で日々活動を行っています。
現在のグループの連結売上高は670億円です。この売上を何としてでも1000億円にすることが私の夢です。これは単に自社の売上を拡大させるということではなく、業界の市場を150%に拡大させることを目的としています。
理美容・ルベル事業方針 要旨
タカラベルモント株式会社 常務取締役
理美容事業部長、ルベル事業部長 吉川朋秀
●合同セールスフォーラム
全国8箇所で約1400名が出席
本年は1月から3月にかけて全国の8拠点で理美容事業部、ルベル事業部合同のセールスフォーラムを開催し、全体で約1400名の方々に出席いただきました。
グループの方針が明確になったというプラスの声を多くいただきました。ただし、もっと具体的な提案がほしいという声も頂戴しました。
今まだ十分とは言えませんが、今後は1人の営業担当が、お店づくりに関わる全ての提案ができるようにしてまいります。
●2018年度総括
自動化関連、水回り関連が伸長
理美容市場における売上は355億円でした。化粧品部門ではヘアケアとメンズが伸長しました。理美容事業では自動化関連、水回り関連の提案が伸長しています。ただし、椅子は多少落ちており、課題として捉えています。
サロンPOS、自動洗髪機のアクアフォルテなど自動化関連は全ての分野で成長しました。ケアドライは発売後3ヵ月で、当初の目標を大きく上回っています。
サロンルーミングの個室・半個室提案に関しましては120%の伸長となっています。お客様のロイヤルカスタマー化を計るサロン様が増加していると考えています。ルーミングは全国のショールームで展示しています。ぜひ、ご覧ください。
ルベルが2月に発売した新カラー剤・edol(エドル)は、日本人ならではの赤みに対応できる機能がパフォーマンスの向上につながり、発売1ヵ月で目標の2倍以上を販売しました。
昨年の2月に発売したSEE/SAWは、1年間でご導入サロン様軒数が大きく伸長しました。お客様の満足度、リピート率が非常に高い商品です。
昨年1年間でサロン訪問、ショールームへの来場、セミナーへの参加など、お客様との接点は35万4千151回に上りました。接点から具体的な活動につなげていかなければいけないと強く感じています。
●市場環境の変化
従業員満足と顧客満足の両方を
今、理美容業界には大きな2つの課題があります。1つはスタッフがなかなか採用できないこと、そしてもう一つがお客様の減少です。日本の経済全体が抱える問題でもあります。これらの問題に、どう向き合っていくかが重要です。現状を変えていくことに取り組まなければいけません。
現状を考えるにあたって326名の元美容師の方々にアンケート調査を実施しました。以前より環境が改善されればまた美容師に戻りたいと考えられている方は63.2%いました。改善が望まれているのは給与が36.5%、休日の取得が35.3%、勤務時間が35%です。単純な労働環境の問題です。ここをどう改善するかが、これからの課題だと捉えています。
現役の美容師の方々で、自分の仕事にやりがいを持っている方は83%です。また、自分の仕事が社会や顧客のために役立っていると考えている方は71%いらっしゃいます。他のサービス業の平均とくらべると20ポイント以上高い数値になっています。
他の仕事とくらべるとモチベーションは非常に高いことがうかがえます。但し、働く環境によって継続性、持続性がないというのが問題です。
働く環境がやりがいや従業員満足に直結し、その結果が顧客満足に、さらには業績向上につながります。このサイクル、サービスプロフィットチェーンをまわしていくサポート、環境づくりをしていきたいと思います。
従業員満足と顧客満足、どちらかではなく2つを同時に解決するサポートをタカラグループ一丸となって推進していきます。
●2019事業方針
Act for NEXT(アクトフォーネクスト)
理美容サロン事業のテーマは「Act for NEXT(アクトフォーネクスト)」です。サロン様、業界の次の行動をサポートしていきます。
サロン様の価値を次のレベルに押し上げていきたいと考えています。そのためにはやりがいをもって成長を続けられる環境を整えていく、お客様に自分らしい美や癒しを実感できるサービスと空間を提供する、それらが実現できればサロン様の価値は上がっていきます。
●理美容事業方針
自動化の定着とサロンルーミングの推進
理美容事業部では「顧客価値の最大化とスタッフエンゲージメントの実現」を掲げ、活動を推進してまいります。
お客様の価値とスタッフエンゲージメントの両方を同時に高める、この難しいテーマの実現のために2019年は2つのアクションプランを用意しました。
まず1つ目は「自動化の定着」です。アクアフォルテに関しましては、一昨年は多店舗展開のサロン様に多く導入いただきました。しかし昨年から地域の有力サロン様にシフトしてきています。今年はさらに地域の小規模サロン様にフォーカスしていきたいと考えています。まさに人手の問題の直撃を受けている皆様だと思います。新しい提案として持ち込みたいと考えています。
もう1つは「サロンルーミングの推進」です。個室化、半個室化をよりいっそう推進して、お客様のロイヤルカスタマー化につなげていきます。サロンルーミングは全国のTB-SQUARE・ショールームで展示しています。ぜひご覧ください。
●化粧品ブランド方針
1人ひとりと向き合い応えていく
化粧品ブランドではルベル、ピトレティカ、エステシモの説明をさせていただきます。
LebeL(ルベル)ではプロとしての提案を積み重ねていくことがお客様との関係性の向上、生産性の向上につながると意味で、昨年に引き続き「Pile the Beauty(パイルザビューティ)/積み重ねる美」をマーケティングテーマに掲げます。さらにお客様1人ひとりと向き合い、多様化するニーズに応えていくことを目指す「One to One(ワントゥワン)」をテーマに加えました。
ルベルは2月にヘアカラーシリーズ・edol(エドル)を発売しました。カラーの新しい時代をつくりエドルを通して、カラー市場のさらなる活性化を目指します。
エドルでは若者のファッションカルチャーをリードするSNS媒体とのプロモーションをはじめ、お客様とスタイリストの両方にカラーの楽しさを提案していきます。
SEE/SAWが提唱している「ヘアデザインのクオリティを高めるケア」という概念は、サロン様の上位顧客である高い感度の女性の心に響いています。2019年も(シーズンに合わせた)新たな限定品とプロモーションで、店販ビジネスの活性化に貢献します。
pittoretiqua(ピトレティカ)は3年間のエリア限定販売での知見を活かし、満を持して全国販売を開始します。ピトレティカは女性の一生に寄り添うことができるヘアケアブランドです。タカラベルモントのSALONPOS LinQをご導入いただいているサロン様のみがお取扱いできるブランドです。
現在、導入店の約3分の一が新規開業のサロン様です。サロン様の夢を叶えるためにピトレティカスタッフはもちろん、理美容器具、ルベル、タカラスペースデザイン、サロンITといったタカラベルモントの様々な部門のスタッフが携わって参ります。
ESTESSiMO(エステシモ)はヘッドスパを原点として成長してきました。ホリスティックビューティブランドとしてさらなる飛躍を目指して、一昨年からスタートしたヘッドスパ・セルサートのリニューアルは本年3月のヘアマスク・ラメマスクの発売により完了しました。
美と健康を志向する方々に「頭皮と顔はひとつながり」を実感していただく新フェイシャルスパの改編を、本年9月よりスタートします。全身の美しさを追求し続けるエステシモにご期待ください。
●アクションプラン
価値を掛け合わせるCross Value
具体的なアクションとして掲げるのが「Cross Value(クロスバリュー)」です。これからのタカラベルモントは事業部をまたいで、様々なブランドを横断して提案していきます。提案を掛け合わせて、より高い価値を提供する、それがクロスバリューです。
たとえばカラー剤・エドルとケアドライのクロスバリューです。エドルのシナジーオイル処方と、ケアドライのモイスチャートラッピングテクノロジーを組み合わせて、褪色の20%を低減させるという機能を訴求して、サロンカラービジネスの価値向上を目指します。
またヘアケアのSEE/SAWとケアドライのクロスバリューもあります。SEE/SAW独自の毛髪表面を整える脂質成分の効果をケアドライでアップさせます。より潤いとツヤのある髪を目指すことができます。
ご紹介できたのは、ほんの一例ですが、2019年はタカラベルモントグループが持つ価値をクロスさせて提案していきます。
(情報/ニュースリリース)
タグ: TWBC, タカラベルモント, タカラベルモント全国有力代理店会