美容室開業資金はコツコツ貯める
Posted on | 3月 31, 2017 | No Comments
美容室開業の資金調達計画 その4
「資金調達の準備はどうするか」
前回は、自己資金は、開業資金の最低半分はご用意くださいねというお話しをしました。
今回は、その自己資金を、どう用意するか、というお話しです。
給与から天引きで、貯蓄するしくみをまずつくってください。
理由は、2つあります。
ひとつは、金融機関へのアピールのためです。
自分でコツコツ、貯蓄する姿勢を金融機関にみせることで、開業への意識が高く、準備をきちんと積んできたことのアピールになるからです。
もうひとつは、独立開業後、利益を出すことへの執着を育てるためです。
10代、20代の美容師さんで、稼いでおられる方はまだ少ないので、給与から天引きで貯蓄することは生活費を圧迫することになるという声もよくお聞きします。
なので、開業のための自己資金を、親御様からの支援で準備をされる方も多いです。
ここで、独立の準備で、親御様から支援をうけるということが悪いといっているわけではありません。
ただ、独立を急に決め親御さんから支援を受けている方と、何年も何年も前からコツコツと開業資金を貯めておられる方と、その道筋の違いは、そのまま、商売をどの程度真剣に考えて独立開業に臨んでいるかという準備にも反映されます。
技術さえあればだれでもすぐ美容室オーナーとして独立できた時代はおわりました。開業後3年以内に7割の美容室が淘汰されるという時代です。売り上げをあげるだけではだめなのです。きちんと利益をださなければなりません。
コツコツと、数字をつみあげることへの意識を向けられるかどうかが、経営を長続きさせるひとつ大きな要因となります。
給与が少ないから、天引きで自己資金は貯められないと、環境のせい、他人のせいにして独立の準備をおくらせていないかどうか、ご自身で問うてみてください。
ただどうしても、給与が少ないために、自己資金をなかなか貯蓄できない方がおおいのも事実です。
そのため、「自己資金ゼロで開業できます」という触れ込みで、開業支援もどきをしている企業もあります。でも、多くは、契約でがんじがらめにして、借入金を負わせるケースが多いです。
お金がないとき、「なくても開業できる魔法の方法」をさがしていると、借金を追うドツボにはまりやすくなります。
でもそうではなく、お金がないとき、「どうやってお金をつくるか」、という問いを自分にして、さがし、そして自分でてきる範囲の行動をはじめてみましょう。
お金が貯まるしくみ、いまの時代なら、みつけられます。
次は、「サロン規模を決める事業計画の見通しの立て方」です。どうぞお楽しみに。
(著作:和田美香 「はじめての美容室独立開業工事110番(http://salonopen.com)」サイトでも、ブログやメルマガ執筆中。フリーランス美容師の活動を応援するFrangeGroupも運営 http://frange.link )。
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