小山秀男氏が最終講演で「パトラ誕生秘話」
Posted on | 8月 24, 2016 | No Comments
免疫美容のパトラは、2016年8月23日、東京・池袋メトロポリタンホテルで、同社創立20周年記念講演会を行い、免疫美容生みの親・小山秀男氏が「パトラ誕生秘話」「化粧品のウソほんと」をテーマに講演した。
今回の講演をもって、小山氏は講演活動を終えることにしており、日本免疫美容協会メンバーや免疫美容に興味のある人たち約200人が集まり、熱心に最後の講演に耳を傾けた。
「パトラ誕生秘話」では、黒皮症の女性と出会って効果のある化粧品を開発しようとした開発の動機から、ランゲルハンス細胞に着目し、センサーの働きがあると仮定し、その働きを引き出すことで、肌の健康につながると仮説をたて、これを立証するために商品開発に取り組んだ。
さらに、ヒトの精子が皮膚細胞の深部に到達できることをふまえ、精子のもとになるアルギニンというアミノ酸に着目。また、商品化には乳化が必要だが、界面活性剤の使用を避けるために、ヒトの母乳に着目し、液晶乳化という分子構造レベルの乳化を実現し、最初の商品「アミノスタシス」の発売にこぎ着けた。
しかし、この商品はヒトの精子をそっくりまねて作ったため、その匂いに抵抗がある女性が多く売れなかった。そこで、より化粧品らしく改良した「パルシアスタシス」を作り、平成4年4月1日に発売し、今日に至っている。
液晶乳化するには、攪拌と温度が決め手で、当初は文字通りの手作りだった。
小山氏は「パルシアスタシスには私の魂が入っている」と熱く語り、会場から大きな拍手を受けていた。
「化粧品のウソほんと」では、化粧品を「潤い型」「浸透型」「感査型」の3つに分類。大半を占める「潤い型」は皮膚表面に付着しているだけなので、500円の化粧品も、5000円も5万円も結局は同じとし、近年は安価な化粧品の利用者が増えている。
免疫美容で使用するパルシアスタシスなどの化粧品は「感査型」になるが、これは近年某大手化粧品会社らが参入。免疫美容と同様にランゲルハンス細胞に感査することをうたっており、しかも小山氏が30年前に唱えたランゲルハンスの働きについての仮説を米国の一流大学との共同研究により解明したとしており、結果として小山氏の仮説を証明するものとなった。
なお「浸透型」化粧品は、肌に無理矢理浸透させるもので、某大手化粧品会社が起こした白斑問題など危険性がともなうと指摘した。
講演会ではこのほか、島野孝子パトラ社長(日本免疫美容協会理事長)による20周年記念基調講演、新日本酵素の中嶋晃之社長による、「美肌のための腸と乳酸菌」の講演が行われた。
講演会後行われたパーティでは、来賓が「米国の一流大学らによってランゲルハンス細胞の働きが解明されなかったら、小山社長はただの変なオジサンで終わってしまったが、いまや感査化粧品の先駆者としての功績は大きい」と小山氏の研究開発を称賛した。小山氏ら講師らを囲んでの和やかな宴が繰り広げられた。
タグ: パトラ, 小山秀男, 日本免疫美容協会