今年は、ぶ厚い中流層の復活に期待
Posted on | 1月 5, 2016 | No Comments
このコラムを通して、私なりにさまざまな提案、提言をしてきたが、残念ながら理美容業界がよくなったとは思えない。むしろ最近の経済指標をみると、いっそう悪化している。
過去、理美容業界は日本の経済成長ととともに大いに繁栄してきた。高度成長の好景気の恩恵を多くの国民が受け、「一億総中流」なる言葉も生まれた。分厚い中流階級があったからこそ、理美容サロンが繁盛した。
そこそこの所得があれば生活に余裕がでてくるし、オシャレにもお金をかけられる。あるご高齢の理容店主は「当時のサラリーマンの年収の倍以上は軽く稼いでいた」とおっしゃる。そんな歴史が理美容業界にはあった。
ところがいまはどうだろう。一部の大金持ちはいるが貧困層が増え、二極分化している。むかし大多数を占めたの中流層は激減した。これでは街の理美容サロンに足を運ぶ人が減るのは仕方ない。
こういう状況下では、理美容サロンがあの手この手と懸命に手を尽くしても、自ずと限界がある。もちろんピンポイントでは繁盛している理美容サロンはあるが、業界全体をマクロでみると先細っている。
昨年末、政府は平成32年(2020年)のGDP(国内総生産)を600兆円にする目標を掲げ、「成長と分配の好循環を強固なものにする」との方針を打ち出した。1億人の国民が活躍でき、日本の隅々にまで経済の恩恵が行きわたることを目指すものだ。
分配が一部の大企業などに片寄ることなく、全国民にアベノミクスの恩恵が及べば、分厚い中流層が復活し、理美容業界がかつてのように繁栄するのも夢ではない。
今年はアベノミクスに注視しながら、私の意見を申し述べていきたい。
【小山秀男氏のホームページ】
http://www.koyama-lab.com/
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