生活衛生業 概要 2010年
Posted on | 12月 11, 2010 | No Comments
理容業、美容業は、行政面では生活衛生業の業種として、厚生労働省健康局生活衛生課が所管する。理容業、美容業が属する生活衛生業の概要を掲載。(2010年12月11日、「資料」に追加)
生活衛生業は16業種
生活衛生課が所管する生活衛生業とは
- 理容業
- 美容業
- 興行場
- クリーニング業
- 公衆浴場業
- 旅館業
- 麺類
- 氷雪販売業
- 食肉販売業
- 飲食業
- すし
- 鳥食肉販売業
- 喫茶
- 中華料理
- 社交業
- 料理
以上の16業種を指す。
中華があるのなら、イタリアンやフレンチがあってもよさそうだが、ない。
飲食業の中には、中華、すし、麺類など複合して営業している業者も少なくないので、この業種分類はあまり意味がない。
また氷雪販売業のように、2010年現在、極めて少ない業もある。
生活衛生業に関しては、所管の厚生労働省より、総務省の分類の方が有用性が高いといえる。
総務省の「事業所・企業統計」では
生活衛生業種を
理容業
美容業
クリーニング業
浴場業
宿泊業
興行場
食肉販売業
飲食店
喫茶店
その他
に分類している。
その他には、エステティック業、洗い張り業、コインランドリー業などが含まれる。
生活衛生業に限ったわけではないが、業そのものが時代の変遷、社会のニーズとともに変化するので、厚生労働省の業態区分も総務省の区分も、時代の経過とともに、現在には適合していない面がある。
むしろ、衛生行政として
対人接触型サービス業(理容業、美容業、エステティック業、ネイルなど)
環境サービス提供業(旅館、興行場など)
食品販売
飲食サービス提供(飲食業、無店舗型など)
など大きく分類して、業態そのものは時代の変遷によって変えていくようにしたほうが、現在進行形の生活衛生業を所管できると思われる。
数的には大きいが規模は零細
生活衛生業の規模は、生活衛生業全体で
事業所数121.0万件
従業者数は628.4万人
収入額は26.9兆円
になる。これは日本の
全事業所の21%
従業者数の12%
全産業の18%
を占める。
また、各業種の数は
事業所数(単位 万)
理容業 11.8
美容業 17.6
クリーニング 7.8
浴場 0.9
宿泊 6.2
興行場 0.3
食肉販売 2.2
飲食業 64.3
喫茶 8.1
その他 1.8
*その他はエステティック、洗い張り、コインランドリーなど
(以上、総務省「事業所・企業統計調査」、「サービス業基本調査」)
事業所の5件に1件は生活衛生業、労働者の10人に1人は生活衛生業者になる。数そのものは大きく、政治家からみれば大票田といえる業界だ。実際、政治との結びつきは強い。
数は多い生活衛生業だが、その規模を見ると
5人未満の事業者の事業所数は(単位 万 %)
生活衛生業 88.5(73.1)
理容業 11.2(95.5)
美容業 15.3(86.9)
クリーニング 6.4(82.5)
一般公衆浴場 0.4(73.0)
喫茶 6.4(78.6)
(総務省「事業所・企業統計調査」)
この資料から、小規模・零細業者の多い業界であることがわかる。
また、経年推移をみると、
美容業を除き、他業は減少傾向にある。
近年、飲食業、クリーニング業、美容業では多くの事業所を展開する大規模な企業が出現している。
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