理容美容組合の支援活動など明らかに 東日本大震災での支援活動調査
Posted on | 5月 2, 2011 | No Comments
財団法人全国生活衛生営業指導センターは、東日本大震災の発生を受けて、生活衛生同業組合(以下「生衛組合」)の支援活動状況をまとめ、4月28日の厚生労働省の会議の席上発表された。それによると、生衛業が国民生活に密着している業種であるだけに、多岐にわたり活発な支援活動が展開されている生衛組合の活動実態が示された。
東日本大震災の発生から 1 ヶ月が経過し、傘下生活衛生同業組合(以下「生衛組合」)の支援活動の実施状況を把握し、地域社会の再生に貢献する生衛業に対する国の支援策等を検討するための基礎資料を得ることを目的に実施したもの。
【調査結果の要約】
9 割の生衛組合が義援金に協力
全国 571 生衛組合の約 9 割の組合が被災者向け・被災同業者向けの義援金集めに取り組んでいる。また、組合員自身だけでなく、お店の利用者に対して義援金の協力を求める等、全国的に義援金集めの取り組みを進めている。
生活支援物資の提供・避難者の受入れ・炊き出しの実施等で貢献
① 全国で 93 組合が震災発生 1 ヶ月以内に避難所等へタオルやレトルト食品等、営業で使用している資材を避難者の生活支援物資として送付するほか、避難所での炊き出し等を行っている。旅館業においては、全国的に避難者の受入れや受入体制の準備を進めている。
② また、被災した同業者向けに営業で使う資材・機材等を組合員から集め被災地へ送るなどの取り組みもみられ、震災発生時における生活支援・復興支援に対する取り組みが進められている。
【課題】
どのような支援が必要なのかの情報が必要-支援内容も第 2 段階へ
震災発生 1 ヶ月を経過し、被災地や避難者の必要とする支援内容も変わりつつあるなかで、生衛組合として何らかの支援を検討しているところが多い。「行政の要請待ち」といった回答も多く、支援を行おうとする生衛組合に対して、実際に何が必要とされているのかの情報提供が必要であることがうかがえる。
支援活動を支える財政支援
被災地のみならず、多くの避難者が全国的に避難をしている現状において、自県の避難所の炊き出しや避難者の一時雇用について検討を進めるケース等が見られる。
日々の生活を支える生衛業ならではの支援であり、雇用の受け皿としても重要な役割を担い得る業種である。
しかしながら、生衛組合は財政基盤がぜい弱であり、これらの業界の自主的な支援活動が継続的に且つ効果的に実施されるためには、国・地方公共団体等の財政的支援も今後の課題となることが考えられる。
なお、生衛業でも理容美容は組織基盤が拡充しており、支援活動が活発に行われている。詳細については、別項で紹介する予定。
【調査の概要】
調査の実施時期 平成 23 年 4 月 14 日から平成 23 年 4 月 18 日まで。
調査の対象 都道府県知事の認可団体である 16 業種の都道府県生活衛生同業組合(571 組合)
調査の方法 全国指導センターから都道府県生活衛生営業指導センター(以下「都道府県指導センター」)を通じ、生衛組合を対象に調査票を配布、又は、都道府県指導センター職員による聞き取りにより調査票に記入する方法により実施。
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