単身世帯で際立つ美容消費 女性は男性の2.7倍 全国家計構造調査
Posted on | 12月 21, 2025 | No Comments
総務省は2025年12月19日、2024年調査の全国家計構造調査(旧・全国消費実態調査)における単身世帯の結果を公表した。
単身世帯は総世帯と異なり、中分類での公表となっている。理美容サービスには入浴料が含まれるが、構成比でみると95%以上は理髪料、パーマネント代、その他の理美容代といった理美容関連支出が占めている。
単身世帯の大きな特徴は、男女差、年代差が顕著な点だ。理美容サービス、理美容用品ともに、男性に比べ女性の支出金額が大きく上回っている。
理美容サービスへの月当たり支出額は平均3,429円だが、男性は1,885円にとどまる一方、女性は5,080円と約2.7倍に達する。化粧品などの理美容用品でも同様の傾向がみられ、男性が861円なのに対し、女性は4,697円と5倍以上多い。総世帯の平均と比べても、女性単身世帯の支出水準は高く、美容消費の中心が女性である構図は依然として変わっていない。
前回の2019年調査と比較すると、女性単身世帯の理美容サービス支出は155%と大幅に増加した。総世帯の小分類支出の動向からみても、伸びを牽引したのは「その他の理美容代」であることがうかがえる。男性の理美容サービス支出も137%と、女性ほどではないが着実に増加した。メンズ美容の浸透により、身だしなみやおしゃれに投資する若年男性が増えているものと考えられる。
理美容用品への支出も、消費支出全体の伸びを上回って増加した。とくに単身世帯では、可処分所得を自身の嗜好に充てやすく、美容への支出を惜しまない消費行動が定着しつつあるといえそうだ。単身世帯の増加という社会構造の変化が、今後の理美容市場を下支えする要因の一つになる可能性がある。
全国単身世帯収支実態調査(1月当たり、単位:円、%)
| 区分 | 項目 | 支出金額 | 消費支出比 | 前回調査比 |
|---|---|---|---|---|
| 平均 | 消費支出 | 183,115 | 100 | 112.6 |
| 理美容サービス | 3,429 | 1.9 | 152.5 | |
| 理美容用品 | 2,715 | 1.5 | 126.3 | |
| 男性単身世帯 | 消費支出 | 187,383 | 100 | 113.8 |
| 理美容サービス | 1,885 | 1.0 | 137.0 | |
| 理美容用品 | 861 | 0.5 | 117.8 | |
| 女性単身世帯 | 消費支出 | 178,542 | 100.0 | 111.3 |
| 理美容サービス | 5,080 | 2.8 | 155.0 | |
| 理美容用品 | 4,697 | 2.6 | 122.8 |
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