「技術力」「作品力」「人間力」+「情報発信力」
Posted on | 7月 6, 2020 | No Comments
理美容師に求められる「力」
理美容師に求められるのは、昭和の時代は「技術力」「作品力」「人間力」だったが、令和のいまは、それに「情報発信力」が加わった。
「技術力」は、理美容学校で2年間学べば一通り習得できる。理美容の仕事は多様で、一つでもいいから、並の技術力を上回る技術があるといいかもしれないが、すべて平均的であっても問題ない。
「作品力」は、これは雑誌などで作品を発表するには個人の感性が必要になるが、普通の理美容師なら客のリクエスト、要望を的確に理解して、仕上げる力があれば足りる。
一番大事なのは「人間力」。何の仕事でも人間力は大事だが、対面サービス業である理美容の仕事はこの人間力がことさら重要だ。人間力といっても、会話力、接客力、カウンセリング力、教養や人柄も含まれる。場合によってはカリスマ性も求められる。
「技術力」「作品力」がいくら優れていても「人間力」に難があると成功しない可能性が高い。
そして、いまの理美容師に求められるのは「情報発信力」だ。ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSといわれるツールを活用して、得意な技術、作品などの専門分野はもとより、関連する情報や人柄を偲ばせるような情報を発信することで、多くの人とつながれる。将来、顧客になる可能性が高い人たちだ。
以前だったら「店舗力」が重要だった。いまでも重要だが、重要さは低下した。店舗の立地条件、内外装、スタッフ間の連携など店としての総合力が求められた。しかし、いまはSNS上でのやり取りを通して来店する。裏通りの雑居ビルの上階テナントでもかまわないし、住宅街の片隅でもかまわない。客はグーグル・マップをたどって来店する。
SNSを通しての「情報発信」は、個人としての理美容師と個人としての客を結びつけるツールだ。その意味でも店舗そのものの価値は低下した。近年では、主要都市にシェアサロンができて、登録しておけば、店を所有しなくてもサービスを提供できる。そうなると店舗そのものがいらない。開店するための多額な資本も不要で、独立するためのハードルは低くなった。
店舗を所有せずにシェアサロンを活用することは、店舗が立地する地域に縛られない。理美容師が移動することで、全国の客を相手にすることができる。地域密着は理美容業の特徴の一つだったが、地域密着から開放されることで、個人としての理美容師の活躍の可能性は大きく広がった。
令和の時代に必要なのは、「技術」「作品力」「人間性」、それにSNSによる「情報発信力」だ。これは理美容師だけに限らず、まつ毛エクステ、ネイル、エステなど美容系職種などにあてはまる。
タグ: SNS, 理美容カフェ, 理美容師の情報発信力