一人営業の理美容サロンに注目
Posted on | 6月 3, 2020 | No Comments
コロナ後の美容系サロン
日本経済に大きな影響を与えた新型コロナウイルス、これからは「withコロナ」が常態化するという。理美容など美容系職種は、人と「密」に接しなければ成り立たない仕事だけに、コロナ後は大きく変容しそうだ。
コロナ後、想定されるのは緊急事態宣言期間中の「巣ごもり」で、セルフを体験したことや景気回復に時間がかかることなどから
・利用率の低下
・来店頻度の長期化
・いままで以上の低価格志向
などが予想される。理美容サロン業界はすでに市場規模は縮小傾向にあるが、いっそう縮小するとことが予想される。他の美容系サロンの市場も縮小するだろう。
理美容をはじめ美容系サロン業界全体としては市場が縮小し、経営難に直面するサロンが増えるなか、一人営業のサロンは、コロナが追い風になる可能性がある。
国は、コロナ後の「新しい生活様式」を2020年5月に提示した。いわゆる「3密」を避けるのを基本に手洗いの励行、マスクの着用など具体的に実践例を示した。この生活様式が、これからの日常になるのだろう。
なぜ一人営業のサロンを注目するか、その理由は単純だ。
一つは、多くの椅子があり、多くのスタッフが働くサロンより「密」でないからだ。
一人営業は、技術者1人、客1人で行なう。施術椅子が5台も6台もあるようなサロンに比べれば「密」の具合は低い。それだけでもを感染を回避できる可能性が高い。
二つ目は、コロナ後は在宅勤務が一定程度定着すると予想されているからだ。
一人営業のサロンはじめ小規模サロンの多くは郊外の住宅街に立地している。大半は住居併用型の店舗だ。在宅勤務をする会社員が増えれば、居住地の近くのサロンを利用するケースが増えるだろう。
三つ目は、一人営業なら本人一人が感染に気をつけ、体調管理を徹底すれば、サロンがクラスターになる可能性は低いが、中規模以上のサロンではスタッフの健康管理も大変になる。
また、人との「密」な距離を保つのが「新しい常識」になるなかで、「密」な距離で行う美容系の仕事は、逆に人と人とのほどよい関係が提供できることから、すべての人ではないにしろ、貴重なひとときになるだろう。
このほかにも予約して来店する客の増加が見込まれる。国の「新しい生活様式」でも「予約を利用して、ゆったりと」と予約をすすめている。
予約してからサロンに行けば、他の客と接することはなく、客も安心してサービスを受けられる。
また、サロンにとっては時間が管理でき、次の客の来店時間までの間に、触れた設備や備品を入念に消毒することができる。
新型コロナウイルス感染を経験して消費者の防疫に対する意識は変わった。この防疫意識の高まりは、一人営業のサロンにとって追い風になるはずだ。
夫婦二人で営業しているサロンもほぼ同様だし、また最近注目されているフリーランス技術者も、ほぼ同様といえる。
店舗を構えて営業している場合は地域との密着性が、フリーランス技術者はSNSを活用した情報発信が重要になるなど、集客の違いはあるが、コロナ後はいづれも注目される。
参考資料:新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html
タグ: コロナ後, 一人営業サロン, 理美容カフェ