コーエン博士を迎え加齢学の特別講演
Posted on | 6月 7, 2019 | No Comments
山野学苑は2019年6月6日、ジェロントロジー研究の権威、南カルフォルニア大学のピンチャス・コーエン博士を迎え、特別講演を開催。同学苑短大、専門学校の在学生らが聴講した。
ジェロントロジーは加齢学といわれる。ジェロントロジー学を学科に採用し、高齢者と美容の関係を「美齢学」として研究している同学苑が同博士の来日を機に講演会を開いたもの。
加齢学は高齢者を対象に、遺伝子や生理学、病理学、運動能力、社会学、心理学、心理療理学など多岐にわたる観点から研究する総合科学で、コーエン博士は遺伝子レベルでの解析から世界で進む高齢化社会の問題とその対策、健康寿命の課題など最新の情報を簡潔に説明。
講演で、若く見える人は長生きすることが統計学的に実証されたことどを紹介し、美容が高齢者に与える効果を研究する必要性をのべた。
高齢者に美容、ネイル、メイクなどの施術をすることで、心理的な効果、さらには身体能力の改善につながる事例が数多く報告されている、という。
講演後の質疑応答では、最近の高齢者による交通事故が多発している現状をふまえ、その有効な対応策についての質問があったが、同博士は「規制なども考えられるが、一番有効なのは自動安全装置など科学的な解決」と答えた。
世界で最も高齢化がすすんでいる日本だが、他の先進国に比べ遅れている分野の多いのを実感した講演だった。
なお、同博士はG20サミットで併催される日本政府主催の「高齢化と金融包摂ハイレベルシンポジウム」で講演を行うために来日した。
ピンチャス・コーエン博士を紹介する山野正一山野学苑総長、ジェロントロジー学を修了した受講者、プロジェクトを使って講演するコーエン博士(左は通訳、会場は山野ホール)
タグ: ジェロントロジー, 加齢学, 山野学苑