カール剤による まつ毛パーマに疑義
Posted on | 12月 6, 2018 | No Comments
医薬部外品のパーマネントウエーブ用剤によるまつ毛への施術、いわゆるまつ毛パーマは昭和60年課長通知などで禁止されているが、化粧品許可品のカール剤(セット剤)によるまつ毛へのカール施術が急増し事故の発生が懸念される。このため東京都美容組合は現在グレーゾーンであるカール剤によるまつ毛への施術について、東京都に対しその使用などについて確認している。
2018年12月5日開いた記者会見で説明した。
都は厚生労働省と検討のうえ回答する、としている。
まつ毛パーマの禁止理由は、パーマネントウエーブ用剤の目的外使用による。昭和50年代に多発したまつ毛パーマによる事故に対処し、厚生労働省は昭和60年通知のほか、昭和57年通知でも使用を禁止した。
カール剤によるパーマネントウエーブ施術は、医薬部外品の用剤より柔らかくかかるため、近年人気が高まり、医薬部外品の用剤が生産量を減らすなか、順調に生産量を増やしている。
頭髪への使用を前提に製品化されたが、まつ毛への転用が目立つ。美容師による施術も行われているが、一般女性向けにセルフ用のカール剤も販売されていることから、昭和50年代当時を上回る事故の発生が懸念されている。
化粧品許可品のカール剤については、医薬部外品のパーマネントウエーブ用剤ほどの持続性はないものの、医薬部外品にも含まれるシステアミンが主成分のため、同様の事故がすでに発生している、という。
今回の確認には含まれていないが、亜硫酸ナトリウムによるカール剤も販売されている。これらを含めて、化粧品許可品のカール剤も医薬部外品と同様、使用範囲を頭部に限定するか、システアミンなどの成分を化粧品許可品のポジティブリストに加えるかが問われたものといえる。
なお、美容組合は都に対し文書での回答を求めている。
記者会見であいさつする金内光信東京都美容組合理事長。カール剤によるまつ毛パーマについて説明したのは村橋哲也東京都美容組合専務理事(写真・右、会場は京王プラザホテル)
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