美容室の集客は、割引より期待感で
Posted on | 9月 30, 2018 | No Comments
美容室開業のための事業計画書の書き方 その12
「集客」
前回は、事業計画書のなかで「メニュー価格設定」欄を書くときのポイントをお伝えしました。今回は、「集客」の欄について。
この欄に書くことも、金融機関は重視します。この戦略が弱ければ、十分な売上や利益が確保できないからです。「なるほど、顧客はこうすれば来店しますね」と納得させる書き方をしたいです。
ポイントは、費用対効果を考えた、集客手段と集客方法の適切な組み合わせです。
集客手段と、集客方法は違うことを、しっかり理解してください。
たとえば、集客手段には、さまざまな方法があります。折り込みチラシ、ポスティング、駅前配布、ホームページ、口コミ、紹介、クーポン誌掲載、クーポンサイト掲載、DM、パブリシティー、新聞広告、他店との提携、他業種との提携など、いろいろあります。
それら手段をつかって「知らせた後」に、どうやって来店を促すかが、集客方法です。
たとえば、先回「価格戦略」のところで、低価格化路線は、小規模サロンには向かないというお話しをしました。
ここでも、「集客方法」として、割引しかないのは、再考してください。
美容室Newオープンチラシでも、50%オフを目玉にした集客方法をとるだけでは、いまは集客できません。
あなたの強みから導き出した、サービスの「体験チケット」を集客方法にしてもいいですし、スタッフのコミュニケーション力をアピールする内覧会型イベントの開催を集客方法にしてもいいです。
オープン時に限りませんが、美容室の集客手段として、チラシや広告をだすときに、「割引しなければならない」と考えていることが、そもそも間違いです。
割引は、「集客手段」のひとつのきっかけにしかすぎません。
割引すれば、それですべてが解決するわけではないのです。
いま、お客様は、そこそこ人生に満足されていると想定してかかってください。
そこそこ満足しているひとに、「新しいところへ行く面倒くさいことをする」壁をのりこえていただくには、ワクワクや、楽しみ、期待感が大きいほうが行動してもらいやすくなります。
どんなワクワクを「集客方法」として演出するのか、それは、この事業計画書づくりのときにもすでにお話しした「自店の商品・サービスの特徴」や「開業の動機」「競合優位性」をしっかり活かすことをまずお勧めしたいです。
自分の強みをつかった、「集客方法」は、割引以外にどんなものがあるのか、ぜひ、考えに考え抜いてください。
割引するのは、一番簡単な方法です。
割引していけないことはありませんが、割引は、「あなたの強みを伝える集客方法」にプラス、おまけのご提案ぐらいに考えてみてください。
みなさまの美容室の千客万来を応援します。
次回は、事業計画書の、その他の項目について、お伝えします。
(著作:和田美香 「はじめての美容室独立開業工事110番(http://salonopen.com)」サイトでも、ブログやメルマガ執筆中。フリーランス美容師の活動を応援するFrangeGroupも運営 http://frange.link )。
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