免疫機能を損なう弱酸性化粧品
Posted on | 2月 14, 2018 | No Comments
代謝というと、ダイエットをしている女性は単に「エネルギーを消費すること」と理解している人がいますが、アデノシン三リン酸(ATP)を介して行われるエネルギー代謝がよく知られています。
このほかにも生体を維持するためにいろいろな代謝があり、皮膚はクレブス代謝、尿素代謝、アミノ酸代謝などの作用を受けています。糖代謝はエネルギー代謝として知られ、皮膚にも乳酸を分泌しています。クレブス代謝はクエン酸、尿素代謝は尿素、アミノ酸代謝は遊離アミノ酸を皮膚に分泌しています。
これらの分泌物の作用によって、皮膚は弱酸性が保たれ、殺菌作用、収れん作用、アルカリ中和能があり、健康な肌を維持しています。皮膚は弱酸性になっているから、正常な代謝が行われ、健康な肌が保たれるのです。
前回、紹介した天然保湿成分(NMF)は、これらの分泌物を中心に構成されています。
近年、弱酸性をうたった化粧品や洗剤が出回っています。前述のように正常な皮膚は弱酸性です。しかし、これは分泌物が正常に代謝されて、皮膚は弱酸性になります。皮膚はもともとは弱アルカリなのですが、分泌物によって弱酸性になるのです。
ところが、弱酸性の化粧品や洗剤を使い続けると、生体が本来備えている弱酸性になる機能が損なわれてしまいます。どのくらい使い続けると影響を受けるかは、個人差があります。しかし、皮膚にいいはずはありません。肌のカサツキ、乾燥肌、肌あれなどが起こります。
免役美容は、人が本来持っている免疫機能の機能を高め、健康で美しい肌をつくる美容法です。免疫機能を損なうような化粧品、洗剤の使用は、極力避けるのが免疫美容です。
NPO法人日本免疫美容協会は、肌の健康に関心を持つ方を対象に『免疫美容』の考え方に関するセミナーや講演会を開催しています。
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