まつ毛エクステンションに係る通知
Posted on | 1月 21, 2012 | No Comments
まつ毛エクステンションに係る通知(平成20年、平成22年、平成24年)を掲載。
平成20年通知は、まつ毛エクステンション施術は美容師法の適用範囲であることを示した通知。その背景には、平成16年のまつ毛パーマに関する通知、平成15年の課長通知がある。
平成22年、平成24年の通知は、消費者被害が減らないことから指導強化を求めた通知。
【まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について】
(平成20年3月7日)
(健衛発第0307001号)
(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局生活衛生課長通知)
今般、東京都生活文化スポーツ局消費生活部長より、別紙のとおり、近年のまつ毛エクステンションの流行に合わせて、消費生活センター等へ寄せられる危害に関する相談件数が増加し、まつ毛エクステンション用の接着剤による健康被害がみられるとの情報提供がされたところである。
貴職におかれては、管下の美容所等において、かかる行為により事故等のおこることのないよう営業者等に対し周知徹底を図るとともに、再度、本職通知の趣旨に基づき、美容業務の適正な実施の確保を図られるよう、特段の御配慮をお願いする。
なお、美容師法第2条第1項の規定において、美容とはパーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により容姿を美しくすることをいうとされており、通常首から上の容姿を美しくすることと解されているところである。ここでいう「首から上の容姿を美しくする」ために用いられる方法は、美容技術の進歩や利用者の嗜好により様々に変化するため、個々の営業方法や施術の実態に照らして、それに該当するか否かを判断すべきであるが、いわゆるまつ毛エクステンションについては、①「パーマネント・ウエーブ用剤の目的外使用について」(平成16年9月8日健衛発第0908001号厚生労働省健康局生活衛生課長通知)において、まつ毛に係る施術を美容行為と位置付けた上で適正な実施の確保を図ることとしていること、②「美容師法の疑義について」(平成15年7月30日大健福第1922号大阪市健康福祉局健康推進部長照会に対する平成15年10月2日健衛発第1002001号厚生労働省健康局生活衛生課長回答)において、いわゆるエクステンションは美容師法にいう美容に該当するとされていることから、当該行為は美容師法に基づく美容に該当するものであることを申し添える。
【まつ毛エクステンションによる危害防止の周知及び指導・監督の徹底について】
(平成22年2月18日)
(健衛発0218第1号)
(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局生活衛生課長通知)
まつ毛エクステンションによる危害防止については、「まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について」(平成20年3月7日健衛発第0307001号当職通知)により、その徹底をお願いしているところであるが、今般、独立行政法人国民生活センター相談部長より、別紙1のとおり、まつ毛エクステンションの危害の相談が依然として増加しているとの情報提供がされたところである。
また、消費者庁政策調整課長より、別紙2のとおり、まつ毛エクステンションに係る安全性の確保について要請がされたところである。
貴職におかれては、管下の美容所等において、かかる行為により事故等のおこることのないよう営業者等に対し周知徹底を図るとともに、消費者に対してもホームページや広報誌などを活用することにより、まつ毛エクステンションによる健康被害について広く情報提供を行うなど、再度、本職通知の趣旨に基づき、美容業務の適正な実施の確保を図られるよう、特段の御配慮をお願いする。
なお、美容師法違反のおそれのある事案に対する指導・監督の徹底を図っていただくとともに、特に悪質な事例については、捜査機関と連携をとった上で告発も視野に入れた厳正な対応をお願いしたい。
【まつ毛エクステンションによる安全性の確保について】
(平成24年11月28日)
(健衛発1128第1号)
(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局生活衛生課長通知)
まつ毛エクステンションについては、「まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について」(平成20年3月7日付健衛発第0307001号当職通知)及び「まつ毛エクステンションによる危害防止の周知及び指導・監督の徹底」(平成22年2月18日付健衛発0218第1号)により、まつ毛エクステンションの危害防止のため、周知や指導監督をお願いしているところです。
一方で、国民生活センター等に寄せられる健康危害等の相談が多数に上り、関係機関からも対応が求められる状況を踏まえ、昨年11月から、生活衛生関係営業等衛生問題検討会においてまつ毛エクステンションの施術に係る安全の確保等について検討が行われ、「まつ毛エクステンションの施術に係る論点の整理」がとりまとめられましたので、別添のとおりお送りします。
まつ毛エクステンションを実施する教育プロクラムと消費者への安全な情報提供のあり方については、論点整理においても優先して検討を行うこととされており、これらの点については、さらに参考資料のとおり検討を進めていくこととなっています。
まつ毛エクステンションの施術については美容師免許が必要であることはこれまで通知で明示してきたところであり、その点に変わりはありませんが、今般の論点整理の指摘も踏まえ、美容師養成課程(通信教育を含む)に加わっている者については、美容師免許の円滑な資格取得を促すとともに、衛生措置が不十分な店舗については重点的な指導監督をお願いします。
また、消費者から寄せられたエステティックによる健康被害等の把握をお願いしているところですが、健康被害等の情報の収集に努めるとともに、施術による健康被害のリスク等について消費者行政対応部局と連携し消費者等に対してわかりやすく周知徹底を図るようお願いします。その際、眼等に異常が生じた場合には、直ちに医師による受診を勧奨するよう、消費者及び営業者等に対する注意喚起をお願いします。
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