美容業は優秀な人材の確保と育成が不可欠
Posted on | 12月 30, 2019 | No Comments
<2020年 年頭のご挨拶>
全日本美容業生活衛生同業組合連合会理事長 吉井眞人(*)
皆様におかれましては、日頃から当連合会の運営と事業の遂行にご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年は、経験したことのないような天候の変異による災害が発生し、各地に甚大な被害をもたらせました。
新年早々ではありますが、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
さて、最近の世界経済は、全体としては緩やかな回復の継続が期待されますが、通商問題を巡る緊張、中国経済の先行き、英国のEU離脱問題、金融資本市場の変動等によるリスクも懸念されています。
日本経済は、昨年10月の消費税率の引上げに際し、様々な景気対策が実施されているところですが、美容業に影響の大きい家計の可処分所得や個人消費には、その効果が表れているとは言えません。
典型的な対人サービス業である美容業にとって、優秀な人材の確保と育成は不可欠であり、賃金、労働時間、社会保険等の労働環境の整備や改善が求められていますが、消費者の節約志向が定着し、新しい美容家電・器具による美容のセルフ化が進み、美容に対する家計支出は伸びず、加えて、新規開業店舗数の増加、新業態の出現、他産業からの参入など、厳しい環境に置かれております。
今年は、2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催され、大きな経済効果が期待されているところであり、美容業界では、来年、OMC(世界理美容機構)世界理美容技術選手権大会を日本で開催いたします。これは、東京オリンピック・パラリンピック後における美容業界の活性化と発展の更なる契機とするもので、世界の美容業界の相互理解と国際交流の促進を図り、組織強化にもつながるものと考えております。
また、政府の進める規制改革の動向も注視しなければなりません。美容師の業権、資格制度、養成制度等の基本部分は、美容業が衛生的で高度な美容サービスを提供し、消費者の信頼を得て発展するために、何としても堅持していかなければならないと確信しているところであり、組織の力を結集し対応してまいります。
そのためにも、組合組織の加入率と質の強化は最重要課題であり、全国組織を活性化させ事業の推進の原動力とすべくブロックの協力・活用体制の確立、本年から全国的に実施する養成施設との産学連携事業など、諸施策を遂行しているところです。本年も引き続き、メーカー、ディーラー、養成施設、ジャーナル等すべての関連する方々との協力関係を一層強化し、美容業界の発展につなげていく所存です。
結びに、関係各位の変わらぬご支援ご協力をお願いすると共に、本年が皆様にとって実り多い年となりますよう祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。
*「吉」は正しくは、「士」ではなく「土」になります。
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