原材料費上昇の影響は少ない理美容業
Posted on | 1月 7, 2018 | No Comments
日本政策金融公庫が「価格動向に関するアンケート調査結果」
理美容業の経費にかかわる原材料費の比率は、飲食業やホテル旅館業など他の生衛業に比べると少ないが、それでも19%が原材料費が上昇した、と回答した。日本政策金融公庫が2017年12月26日に発表した「価格動向に関するアンケート調査結果」による。
仕入れ価格の動向(下のグラフ参照)は、理容業・美容業とも19%が上昇したと回答。変化なしは理容業77%、美容業74%だった。生衛業全体では上昇したが50%、変化なしが47%だった。
飲食業やホテル旅館業は原材料費の経費比率が高いだけにその影響は大きく、経営に及ぼす影響は、理容業4%、美容業6%なのに対し、生衛業全体では20%になる。
仕入れ価格上昇分の価格転化については、全て転化・概ね転化・一部転化を含め、理容業83%、美容業54%が転化しているのに対し、生衛業全体では40%と転化しきれておらず、苦しい営業が強いられている。
一方、原材料の値上がりとは別に単なる販売価格の動向(下のグラフ参照)では、上昇したのは理容業6%、美容業9%なのに対し生衛業全体では17%が上昇と回答。据置は理容業93%、美容業89%で、生衛業全体の82%に比べると、やや多い。
理容業美容業は、原材料費の上昇は少なく、その影響は比較的軽微だが、低料金店の台頭、構造的なオーバーショップ、また利用者の永続的な節約志向などの影響を受けて、料金は据置かれてたままになっている。
【調査概要】
調査時点:2017年9月上旬
調査方法:訪問面接調査、郵送調査
調査対象:生活衛生関係営業 3,290企業(理容業390企業、美容業413企業)
有効回答企業数:2,875企業(回答率:87.4%)
タグ: 料金動向調査, 日本政策金融公庫