まつ毛エクステンションで日本眼科医会が調査
Posted on | 11月 8, 2011 | No Comments
厚生労働省の依頼を受けて、まつ毛エクステンションによる眼障害の調査を実施した日本眼科医会は調査結果を2011年11月7日開いた生活衛生関係営業等衛生問題検討会で発表した。
調査は、
①平成17年から22年までの6年間と
②平成23年1月~3月まで
の2つの期間で行われた。
①では
156件の相談が眼科医に寄せられ、そのうち154件が眼障害だった。回答医療機関は57施設。このうち53施設でまつ毛エクステンションによる眼障害があった。
眼障害の内容(複数)は
角膜びらん52.8%
眼瞼皮膚炎50.9%
急性角膜炎49.1%
②は
期間中の来院患者について調査したもので、16人がまつ毛エクステンションによる眼障害だった。
年齢は
30代43.8%
20代37.5%
40代18.8%
②の調査では急性角膜炎が6人で最多だった。いづれの症状も2週間以内で治っている。
今回の調査では標本数が少なく、まつ毛エクステンションによる眼障害の全容を解明するにはほど遠いが、日本眼科医会では、まつ毛エクステンションによる眼障害の原因について、
・人工まつ毛の接着不良による物理的な刺激
・接着剤による刺激、アレルギー反応
の可能性をあげている。
また、まつ毛エクステンションが美容所以外でも広く行われていることや、接着剤についてもブチルシアノアクリレートなど医療用接着剤以外の接着剤が使用されるなど法的環境の整備の遅れを指摘し、現状ではまつ毛エクステンションは危険であるとし、厚生労働省に安全策をたてるよう求めている。
タグ: まつ毛エクステンション, 厚生労働省健康局生活衛生課