理容師美容師試験料 高い?安い? 厚生労働省が検討しているが
Posted on | 12月 21, 2011 | No Comments
以前、日本漢字能力検定協会が独占的に行っている漢字検定の料金が高くて役員が高給を得ていることが問題になったが、厚生労働省は所轄の試験資格制度で独占して行っている団体について検討をすすめている。
その対象の一つに、理容師美容師の試験や登録を行っている財団法人理容師美容師試験研修センターがある。
厚生労働省の独立行政法人・公益法人合理化検討委員会が2010年12月に「試験料、登録料は合理的に事業を行うのに必要な費用をまかなうに足る適正な料金となる」よう見直しを求めたのを受けて、所管する健康局生活衛生課が見直しているのだ。
その初めての会合が2011年12月14日開かれた。その資料によると、平成22年度の経常収益が12億2453万円、経常費用が10億9620万円。これ以外にも数字が羅列されているが、その内容は専門家でないと理解できそうにない。
一方、理容師美容師の試験の受験料は、理美容師さんならご存じの通り3万円(平成21年度に改訂されました)。実地試験のみだと1万6200円、学科試験のみだと1万3800円。この料金が安いのか高いのか?
漢字検定の場合は、関係会社への利益還元が問題視されたが、理容師美容師試験研修センターでも役人の天下りが問題になった。天下り役人が高給をとって、その分受験料が高くなったのでは、理美容師を目指して受験する人はたまらない。この天下り役人は事業仕分けでの指摘を受けて、4人から1人へと減ったが、いまだにゼロではない。
受験料が妥当かどうか検討している厚生労働省にしてみれば、以前ほどの天下りのメリットはないものの、理容師美容師試験研修センターは身内のようなものである。このテーマを1年間も放っておいたのでは、どうもホンキ度というかやる気度が伝わってこない。
漢検の受験料5000円(1級)は、いまでも他の試験にくらべると高いと批判されているという。受験者数も内容も違う理容師美容師試験と単純に比較はできないが、3万円ははたして、妥当なのかどうか?
平成23年度内に結論をだすというが、その結論は検討する前から分かっているでは、形だけの検討、茶番というほかない。
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