海外進出のための物流

Posted on | 10月 1, 2021 | No Comments

「コスメ物流のススメ！」連載 最終回
物流会社に勤める美容オタクの石川です。
7週に渡って続けてきたコスメ物流特集も、今週で最後となります。
前回は成功へ導く梱包方法についてお話ししました。今回は海外進出の為の物流についてお話しします！


皆さんは独身の日セールをご存知でしょうか。中国の最大手EC企業アリババが2009年より独身に見立てた「1」が4つ並ぶ11月11日に毎年開催しているセールのことです。売り上げは毎年伸びており、昨年の取扱高は過去最高の7.72兆円となっています。中国製品以外で一番人気は日本製品となっており、特に日本のコスメはこれから更なる成長も見込まれています。

中国などの海外へ発送する越境EC出荷は日本国内へ出荷する時とは違った問題が発生します。配送中の商品品質の維持が代表的な課題です。日本国内では問題のなかった梱包方法でも、配送先の国によっては工夫を要する場合があります。輸送途中で荷物が乱雑に扱われた結果、中に入っていた商品が故障し、そのままの状態で海外のお客様の手に渡ってしまったケースもあるため、国内配送時よりもしっかりと強固に固定しておく必要があります。

他の課題としては、お客様に商品が届くまでのスピードです。通常はどうしても国内への発送に比べると時間がかかりますが、EMS（国際スピード郵便）を使うことで配送時間を大幅に短縮することが可能になります。ただし注意点もあり、日本郵便のシステム化の遅れにより現時点では一枚ずつ送り状番号を入力してデータ化する必要があります。全て手作業で入力することは現実的ではない為、弊社では連なっている送り状の１枚目と最後を入力すれば間の送り状番号を計算してデータ化するシステムを独自に構築し、独身の日には通常時の100倍の１日20,000件の出荷に誤出荷ゼロで対応いたしました。

今回はこれから本格的に越境ECを始める方、また既に始められている方にも注意して欲しいポイントをまとめました。越境ECを成功させるために、梱包や発送方法に関して臨機応変に対応してくれ、海外発送の経験がある業者に委託するのも一つの手でしょう。

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