美容はトータルビューティ、理容はエステティック、業界振興策に
Posted on | 2月 7, 2014 | No Comments
厚生科学審議会生活衛生適正化会開く
理容業・美容業などのこの先5年間の業界振興を策定する「厚生科学審議会生活衛生適正化会」が2014年2月6日、東京・霞ヶ関で開かれ、これまでの審議を踏まえ事務局案が示された。所管は、厚生労働省健康局生活衛生課。
理容業は「若者に対する理容業のイメージの刷新、子ども等の潜在的な需要の拡大」や「高齢者等のニーズの対応」などを振興の目標に、「子どもに配慮したサービスの提供、新しいヘアスタイルの提供、クールビスヘア、全身のエステティック、訪問理容」などのサービスの充実をはかることが盛り込まれる。
美容業は「トータルビューティの提供」「新たなサービスや技術への対応」「高齢者等のニーズの対応」などを振興の目標に、「総合的な美のコーディネイト、まつ毛エクステンション等のサービスの多様化、訪問美容、新規開業者への組合加入」などに取り組む。
事務局案は、全理連、全美連がすでに取り組んでいる事業をなぞる内容になっており、会議では、大森利夫全理連理事長、吉井眞人全美連理事長が、業界の意向、要望が盛り込まれた案が作成されたことに対して、謝辞を述べた。
委員からは、理容業・美容業が地域と密着していることから、地域の振興や地域の福祉に大きな役割を果たす内容になっていることを評価するとともに、運用面での実績に期待した。また医療系の委員からは理容師美容師が、医師・看護師についで公衆衛生に詳しいことから、理容師美容師の立場から一般消費者らへの啓蒙活動を振興策に盛り込むよう要望する発言もあった。
なお、今回の「厚生科学審議会生活衛生適正化会」では理容・美容の他にクリーニング業、興行、すしの各業の振興指針の策定が検討されている。今年度内に最終案をとりまとめ、平成26年度から実施する。
厚生労働省は「生営法」(*)に基づき、生衛業を振興するために補助金助成を行っており、例年理容、美容の両連合会の事業に1000万円規模の助成をしている。また組合の事業に対しても申請に基づいて審査の上、助成している。さらに、日本政策金融公庫は、業界振興に関連して低利融資をしており、今回新たに出張理美容に関連して移動するための自動車の購入などが対象になる。
*生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律
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