まつ毛エクステンション 美容師の業務独占にしたのはいいけれど‥
Posted on | 11月 20, 2011 | No Comments
まつ毛エクステンションによる健康被害が相変わらず報告されている。
厚生労働省は、まつ毛エクステンションによる健康被害の発生を受けて、平成20年と同22年の2回にわたり、まつ毛エクステンションは美容師の業務である旨の課長通知を出したが、その後もまつ毛エクステンションによる健康被害が起こっている。
厚生労働省の依頼を受けて、まつ毛エクステンションによる眼障害の調査を実施した日本眼科医会は調査でも、少なくない被害が報告されている。
まつ毛エクステンションは美容師資格がないと施術してはいけないと通知したものの、まつ毛エクステンションのできる美容師は少ない。美容師の資格を持っていない人がまつ毛エクステンションの施術をしているのが実態だ。理由は美容師の養成施設ではまつ毛エクステンションの教育を行っていないからだ。
世間では、まつ毛エクステンションをする人をアイリストと呼んでいる。アイリストを育成し認定する専門の組織もある。
このアイリストの中には、少ないが美容師資格を持っている人もいる。美容師になったあとで専門の教育を受けてアイリストとして活躍しているのだ。
美容師資格を持っていないアイリストの中には、通知に従って美容学校への入学を希望する人もいる。通知が出されてから、美容学校にはアイリストからの問合せが来るようになったと、美容学校の校長は厚生労働省の検討会で発言した。
美容学校では、まつ毛エクステンションの教育を行っていないというのだから、これはおかしな話だ。
2011年11月7日開かれた厚生労働省の第3回生活衛生関係営業等衛生問題検討会で、まつ毛エクステンションが取り上げられた。厚生労働省としては、まつ毛エクステンションの施術および使用材料などの衛生ガイドラインを策定するのと同時に美容学校でまつ毛エクステンションの教育カリキュラムを導入を図るつもりなのだろう。
しかし、まつ毛エクステンションの技術はそれだけで営業が成り立つほど特化している。1単位(30時間)や2単位(60時間)といった短時間で、簡単に修得するのは難しい。2年間で2000時間ある美容学校の授業時間のうち、相当の時間を割かなければアイリストとしての技術は修得できない。
それでなくても美容師資格を取得しても2年、3年はアシスタントとして半人前扱いの美容学校の教育レベルである。新卒美容師のレベルがさらに下がってしまうのを危惧せざるを得ない。
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