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理容所及び美容所における衛生管理要領/平成22年改正

Posted on | 11月 29, 2010 | No Comments

厚生労働省は、理容所及び美容所における衛生管理要領(昭和56年より実施)を平成22年9月15日改正し、このほど新衛生管理要領を発表した。

今回の改正箇所は、
①施設内には、みだりに犬(身体障害者補助犬を除く。)、猫等の動物を入れないこと。/第3の1(5)
②客1人ごとに手指の消毒を行うこと。消毒方法は次の方法によること。
ア 血液、体液等に触れ、目に見える汚れがある場合、あるいは、速乾性擦式消毒薬が使用できない場合は、流水と石けんを用いて少なくとも手指を15秒間洗浄すること。
イ 上記以外の場合は、速乾性擦式消毒薬を乾燥するまで擦り込んで消毒すること。/第5の5

[改正後全文]
理容所及び美容所における衛生管理要領
第1 目的
この要領は、理容所及び美容所における施設、設備、器具等の衛生的管理及び消毒並びに従業者の健康管理等の措置により理容、美容に関する衛生の向上及び確保を図ることを目的とする。

第2 施設及び設備
1 施設は、隔壁等により外部と完全に区分されていること。
2 施設は、ねずみ及び昆虫の侵入を防止できる構造であること。
3 施設には、理容又は美容の作業を行う作業場及び客の待合所を設けること。
4 施設には、従業者の数に応じた適当な広さの更衣等を行う休憩室を設けることが望ましいこと。
5 作業場と待合所は、明確に区分されていること。
6 作業場は、作業及び衛生保持に支障を来たさない程度の十分な広さを有し、居住室、休憩室等作業に直接関係ない場所から隔壁等により完全に区分されていること。
7 作業場には、適当な広さの器具等を消毒する場所を設けること(消毒室を設けることが望ましい。)。
8 作業場の床及び腰張りは、コンクリート、タイル、リノリウム、板等の不浸透性材料を使用し、清掃が容易に行える構造であること。
9 作業場内に従業者専用の手洗い設備を設けること。
10 便所は、隔壁によって作業場と区分され、専用の手洗設備を有すること。
11 作業場内の採光、照明、換気が十分行える構造設備であること。
(1) 換気には、機械的換気設備を設けることが望ましいが、自然換気の場合は、換気に有効な開口部を他の排気の影響を受けない位置に設置すること。
(2) 石油、ガスを使用した燃焼による暖房器具又は給湯設備は、密閉型又は半密閉型のものであることが望ましいこと。
12 洗場は、流水装置とし、給湯設備を設けること。
13 作業に伴って出る汚物、廃棄物を入れるふた付きの汚物箱又は毛髪箱等を備えること。
14 皮膚に接する器具類を、消毒済みのものと未消毒のものを区別するために必要な収納ケース等を備えること。
15 器具類、布片類及びタオル等を消毒する設備又は器材を備えること。
16 器具類及び布片類は、十分な量を備えること。

第3 管理
1 施設、設備及び器具の管理
(1) 施設は、必要に応じ補修を行い、1日1回以上清掃し、衛生上支障のないようにすること。
(2) 排水溝は、排水がよく行われるように毛髪等廃棄物の流出を防ぎ、必要により補修を行い、1日1回以上清掃を行うこと。
(3) 作業場内には、不必要な物品等を置かないこと。
(4) 作業場内の壁、天井、床は、常に清潔に保つこと。
(5) 施設内には、みだりに犬(身体障害者補助犬を除く。)、猫等の動物を入れないこと。
(6) 作業場内をねずみ及び昆虫が生息しない状態に保つこと。
(7) 器具類、布片類、その他の用具類の保管場所は、少なくとも1週間に1回以上清掃を行い、常に清潔に保つこと。
(8) 照明器具は、少なくとも1年に2回以上清掃するとともに、常に適正な照度維持に努めること。
(9) 換気装置は、定期的に点検・清掃を行うこと。
(10) 手洗い設備には、手洗いに必要な石ケン、消毒液等を備え、清潔に保持し、常に使用できる状態にしておくこと。
(11) 洗い場は、常に清潔に保持し、毛髪等の汚物が蓄積し、又は、悪臭等により客に不快感を与えることのないようにすること。
(12) 器材・器具類は、常に点検し、故障、破損等がある場合は、速やかに補修し、常に適正に使用できるように整備しておくこと。
(13) 紫外線消毒器は、・適宜紫外線灯の清掃を行い、常に85μW/cm2上の紫外線照射が得られるように管理すること(紫外線灯は、3,000時間以上使用すると、その出力が低下することがあるので、適宜取り替えることが望ましい。)。
(14) 洗浄及び消毒済みの器具類は、使用済みのものと区別して、収納ケース等に保管すること。
(15) 清掃用具は、専用の場所に保管すること。
(16) 便所は、常に清潔に保持し、定期的に殺虫及び消毒すること。
(17) 使用する薬品類は、所定の場所に保管し、その取扱いに十分注意すること。
2 従業者の管理
(1) 開設者及び管理理容師又は管理美容師は、常に従業者の健康管理に注意し、従業者が以下に掲げる感染症にかかったときは、開設者はこの旨を保健所に届け出るとともに、当該従業者を作業に従事させないこととし、当該疾患が治癒した場合も同様に届け出ること。
ア 結核
イ 感染性の皮膚疾患(伝染性膿痂疹(トビヒ)、単純性疱疹、頭部白癬(シラクモ)、疥癬等)
(2) 開設者は、従業者又はその同居者がエボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱、ジフテリア若しくはペストの患者又はその疑いのある者である場合は、従業者当人が感染していないことが判明するまでは、作業に従事させないこと。
(3) 管理理容師又は管理美容師は、理容又は美容が衛生的に行われるように、常に従業者の衛生教育に努めること。
(4) 補助業務従事者(通信教育中の者を含む。)の業務範囲は、清掃、タオル絞り、道具整理等は認められるが、理容又は美容の本質的作業に独立して従事することは認められないこと。

第4 衛生的取扱い等
1 管理理容師又は管理美容師は、毎日、従業者が感染症にかかっていないかどうかを確認すること。
2 管理理容師又は管理美容師は、毎日、理容所又は美容所の施設、設備、器具等の衛生全般について点検管理すること。
3 作業室には、施術中の客以外の者をみだりに出入りさせないこと。
4 作業場内の採光、照明及び換気を十分にすること。
(1) 作業中の作業面の照度が300Lux以上〈※〉であることが望ましいこと。
※ 理容師法施行規則及び美容師法施行規則では100Lux以上としている。
(2) 作業場内の炭酸ガス濃度が5,000ppm以下であること(炭酸ガス濃度1,000ppm以下、一酸化炭素濃度10ppm以下であることが望ましいこと。)。開放型の燃焼器具を使用する場合は、十分な換気量を確保するとともに、正常な燃焼を妨げないように留意すること。
(3) 作業場内の浮遊粉じんが0.15mg/m3以下であることが望ましいこと。
5 作業中の作業場内は、適温、適湿に保持すること(温度は17~28℃(冷房時には外気温との差が7℃以内)、相対湿度は、40~70%であることが望ましいこと。)。
6 作業中、従業者は、清潔な外衣(白色又はこれに近い色で汚れが目立ちやすいもの)を着用し、顔面作業時には、清潔なマスクを使用すること。
7 従業者は、常につめを短く切り、客1人ごとの作業前及び作業後には手指の洗浄を行い、必要に応じて消毒を行うこと。
8 従業者は、常に身体及び頭髪を清潔に保ち、客に不潔感、不快感を与えることのないようにすること。
9 従業者は、作業場においては所定の場所以外で着替え、喫煙及び食事をしないこと。
10 皮膚に接する器具類は、客1人ごとに消毒した清潔なものを使用すること。
11 皮膚に接する器具類は、使用後に洗浄し、消毒すること。
12 皮膚に接する布片類は、清潔なものを使用し、客1人ごとに取り替えること。
13 使用後の布片類は、洗剤等を使用して温湯で洗浄することが望ましいこと。
14 蒸しタオルは、消毒済みのものを使用すること。
15 客用の被布は、使用目的に応じて区別し、清潔なものを使用すること(白色又はこれに近い色で汚れが目立ちやすい被布を使用することが望ましい。)。
16 従業者専用の手洗い設備には、消毒液を常備し、清潔に保つこと。
17 器具類を消毒する消毒液は、適正な濃度のものを調製し、清潔に保つこと。
18 調製した消毒液は、使用しやすい適正な場所に置くこと。
19 外傷に対する救急処置に必要な薬品及び衛生材料を常備し、用いる時には、適正に使用すること。
20 便所の手洗い設備は、流水式とし、適当な手洗い用石ケンを備えること。
21 作業に伴って生ずる毛髪等の廃棄物は、客1人ごとに清掃すること。
22 毛髪等の廃棄物は、ふた付きの専用容器に入れ、適正に処理すること。
23 皮膚に接しない器具であっても汚れやすいものは、客1人ごとに取り替え又は洗浄し、常に清潔にすること。
24 洗髪器は、1日数回洗浄剤を用いて清掃し、清潔を保つものとすること。
25 感染症の患者若しくはその疑いのある者又は皮膚疾患のある者を扱ったときは、作業終了後、従業者の手指及び使用した器具等の消毒を特に厳重に行うこと。
26 理容又は美容の作業に電気及びガス器具を使用するときは、使用前に十分にその安全性について点検し、使用中も注意を怠らないこと。
27 パーマネントウェーブ用剤、染毛剤等の使用に当たっては、医薬部外品及び化粧品として、薬事法による承認を受けたものを適正に使用し、その安全衛生に十分留意すること。また、使用によってアンモニア等のガスが発生する場合には、特に排気に留意すること。

第5 消毒
1 かみそり(頭髪のカットのみの用途(レーザーカット)に使用するかみそりを除く。以下同じ。)及びかみそり以外の器具で、血液の付着しているもの又はその疑いのあるものの消毒の手順
(1) 消毒する前に家庭用洗剤をつけたスポンジ等を用いて、器具の表面をこすり、十分な流水(10秒間以上、1リットル以上)で洗浄する。
(注)
1 器具は、使用直後に流水で洗浄することが望ましい。この際流水が飛散しないように注意することが必要である。
2 消毒液に浸す前に水気を取ること。
(2) 消毒は次のいずれかの方法により行う。
(注) 消毒薬は、医薬品を使用すること(以下同じ。)。
ア 煮沸消毒器による消毒
沸騰してから2分間以上煮沸すること。
(注)
1 陶磁器、金属及び繊維製の器具の消毒に適するが、くし類等合成樹脂製のものの一部には加熱により変形するものがある。
2 水量を適量に維持する必要がある。
3 さび止めの目的で、亜硝酸ナトリウム等を加えることができる。
イ エタノールによる消毒
76.9v/v%~81.4v/v%エタノール液(消毒用エタノール)中に10分間以上浸すこと。
(注)
1 消毒液は、蒸発、汚れの程度等により、7日以内に取り替えること。
2 消毒用エタノールを希釈せず使用することが望ましいが、無水エタノール又はエタノールを使用する場合は、消毒用エタノールと同等の濃度に希釈して使用すること(以下同じ。)。
ウ 次亜塩素酸ナトリウムによる消毒
0.1%次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素濃度1,000ppm)中に10分間浸すこと。
(注)
1 金属器具及び動物性繊維製品は、腐食するので使用する場合は、必要以上に長時間浸さないなど取扱いに注意すること。
2 消毒液は、毎日取り替えること。
3 消毒薬を取り扱う際には、ゴム手袋を着用する等、直接皮膚に触れないようにすること。
4 製剤は保管中に塩素濃度の低下がみられるので、消毒液の有効塩素濃度を確認することが望ましい。
(3) 消毒後流水で洗浄し、よくふく。
(注)
1 クリッパーは刃を外して消毒すること。
2 替え刃式カミソリは、ホルダーの刃を挟む内部が汚れやすいので、刃を外してろ紙等を用いて清掃すること。
3 洗浄に使用したスポンジ等は使用後、流水で十分洗浄し、汚れのひどい場合は、エタノール又は次亜塩素酸ナトリウムで消毒すること。
2 かみそり以外の器具で血液が付着している疑いのないものの消毒の手順
(1) 消毒する前によく洗浄する。
(2) 消毒は前記1の方法又は次のいずれかの方法により行う。
ア 紫外線照射による消毒
紫外線消毒器内の紫外線灯より85μW/cm2以上の紫外線を連続して20分間以上照射すること。
(注)
1 器具の汚れ具合、収納状況等により効果が期待できないことがあるため、器具の汚れを十分に除去した後、直接紫外線が照射されるような状態に収納した後、照射する。
2 構造が複雑で、直接紫外線の照射を受けにくい形状の器具類の消毒には適さない。
3 定期的に紫外線灯及び反射板を清掃することが必要である。
4 2,000~3,000時間の照射で出力が低下するので、紫外線灯の取替えが必要である。
イ 蒸し器等による蒸気消毒
器内が80℃を超えてから10分間以上湿熱に触れさせること(温度計により器内の最上部の温度を確認すること。)。
(注)
1 ガラス、陶磁器、金属及び繊維製の器具等の消毒に適するが、くし類等合成樹脂製のものの一部には加熱により変形するものがある。
2 タオル等布片類を器内に積み重ねて消毒する場合、最上部のタオル等が湿熱に充分触れないことがある。
3 器内底の水量を適量に維持する必要がある。
ウ エタノールによる消毒
76.9v/v%~81.4v/v%エタノール液(消毒用エタノール)を含ませた綿若しくはガーゼで器具表面をふくこと。
エ 次亜塩素酸ナトリウムによる消毒
0.01%~0.1%次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素濃度100~1,000ppm)中に10分間以上浸すこと。
オ 逆性石ケン液による消毒
0.1%~0.2%逆性石ケン液(塩化ベンザルコニウム又は塩化ベンゼトニウム)中に10分間以上浸すこと。
(注)
1 石ケン、洗剤を用いて洗浄したものを消毒するときは、十分水洗いしてから使用すること。
2 消毒液は、毎日取り替えること。
カ グルコン酸クロルヘキシジンによる消毒
0.05%グルコン酸クロルヘキシジン液中に10分間以上浸すこと。
(注) 消毒液は、毎日取り替えること。
キ 両性界面活性剤による消毒
0.1%~0.2%両性界面活性剤液(塩酸アルキルポリアミノエチルグリシン又は塩酸アルキルジアミノエチルグリシン)中に10分間以上浸すこと。
(注) 消毒液は、毎日取り替えること。
3 消毒に必要な器材
ア 液量計 100ml用及び1,000ml用
イ 消毒容器 消毒用バット(ふた付きのものが望ましい。)、洗面器、その他消毒に必要な容器
ウ 卓上噴霧器
4 タオル、布片類の消毒
(1) 加熱による場合は、使用したタオル及び布片類を洗剤で洗浄した後、蒸し器等の蒸気消毒器に入れ、器内が80℃を超えてから10分間以上保持させること。この場合、器内の最上部のタオル等の中心温度が80℃を超えていないことがあるので、蒸気が均等に浸透するように十分注意すること。
(2) 消毒液による場合は、使用したタオル、布片類を次亜塩素酸ナトリウム液に浸し、消毒すること。
消毒終了後は、洗濯し、必要に応じて乾燥して保管するか又は蒸し器に入れること。
(3) 血液が付着したタオル、布片類は、廃棄するか又は血液が付着している器具と同様の洗浄及び消毒を行うこと。
5 手指の消毒
客1人ごとに手指の消毒を行うこと。消毒方法は次の方法によること。
ア 血液、体液等に触れ、目に見える汚れがある場合、あるいは、速乾性擦式消毒薬が使用できない場合は、流水と石けんを用いて少なくとも手指を15秒間洗浄すること。
イ 上記以外の場合は、速乾性擦式消毒薬を乾燥するまで擦り込んで消毒すること。
6 その他の消毒
(1) シェービングカップ等の間接的に皮膚に接する器具類についても、その材質に応じ、上記に掲げた消毒方法のいずれかの方法により消毒をすること。
(2) 理容所・美容所内の施設、毛髪箱、汚物箱等の設備については、適宜、消毒すること。

第6 自主的管理体制
1 開設者は、施設及び取扱い等に係る具体的な衛生管理要領を作成し、従業者に周知徹底すること。
2 大規模な理容所又は美容所の開設者は、理容師法及び美容師法の規定に基づく管理理容師又は管理美容師のほか、その規模に応じた数の衛生責任者を定めておくことが望ましいこと。
3 管理理容師、管理美容師及び衛生責任者は、開設者の指示に従い責任をもって衛生管理に努めること。

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タグ: 法規, 衛生消毒

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