1人経営の美容室も経営が難しい時代に
Posted on | 9月 9, 2015 | No Comments
高齢化社会を迎えた日本。4人に1人は65歳以上のお年寄りだ。高齢化社会は美容業界も同じだ。
23万4千軒の美容所に48万7千人の美容師さんが働く日本の美容業界(厚生労働省・衛生行政報告)。12万人の美容師さんは高齢者の年齢だ。
23万以上ある美容室の多くは1人経営が多い。住宅街で営業している美容室の多くが1人経営だ。そんな多数を占める街の美容室も開店当初は30代の若い経営者だっただろうが、いまや高齢者だ。おそらく10万軒近くは高齢美容師さんが経営する美容室だ。
1人経営の美容室でも自宅店舗ならなんとかやってこれた。いい例が理容業である。客は減り、当然収入も減るが、経費が少ないのでなんとかやっている。高齢になれば遠出はできないので、最寄りのお店を利用せざるを得ないという、高齢化のメリットも住宅街の店にはある。
しかし、ここにきて高齢者も2極分化が進み、それが表面化してきている。食料と暖をとるための燃料を買うのがやっとという貧しい老人世帯が急増している実態が最近明らかになった。とても身だしなみにまで手が回らない、いや金が回らない極貧老人である。
貧富の2極分化は、老人世代に限らず若い世代でもすすんでいる。ネットカフェに漂流する若者が多くいるし、生活保護を受ける若者も多い。
そして、これまで大多数を占めていた中流層は激減した。中流階級が減っても貧と富に同数に分化すればまだ救われるが、実際はごく少数の富裕層と大多数の下流層に分化している。
しかも富裕層は限りなく豊かに、逆に下流層は極貧状態にと2極の差が大きく開きつつあるのが現在進んでいる2極分化である。
これまで安穏として、なんとかやってきた1人経営の美容室も、極貧老人が増加すれば、今後の経営はおぼつかない。
【小山秀男氏のホームページ】
http://www.koyama-lab.com/
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