管理理容師・管理美容師制度

Posted on | 11月 22, 2010 | No Comments

管理理容師・管理美容師講習は、理容師法・美容師法の規定に基づき、昭和44年より行われている厚生労働省の指定講習事業で、常時2人以上の理容師（美容師）がいる理容所（美容所）に管理理容師（管理美容師）を置き、店舗の衛生管理、衛生水準の向上をを図ることを目的としている。

厚生労働大臣の定める基準に従い、都道府県知事が指定した講習会の課程を修了した者に付与される。実際に講習を実施しているのは、財団法人理容師美容師試験研修センターと京都府美容業生活衛生同業組合の2団体。

管理理容師・管理美容師制度は、法の規定によるもので、
①理容師（美容師）の従業者の数が常時２人以上である理容所（美容所）の開設者は、管理理容師（管理美容師）を置くことが法律で定められており（理容師法第11条の4および美容師法第12条の3）、
②違反すると都道府県知事は理容所（美容所）の閉鎖を命令じることができる（理容師法第14条、美容師法第15条）。

管理理容師（管理美容師）になるには、厚生労働省の指定講習事業を受講し、講習修了の認定を受けなければならない。受講資格は、理容師（美容師）になって3年以上業務に従事することが必要。

管理理容師（管理美容師）の業務は、具体的には、
①開設者及び管理理容師又は管理美容師は、常に従業者の健康管理に注意し、従業者が以下に掲げる感染症にかかったときは、開設者はこの旨を保健所に届け出るとともに、当該従業者を作業に従事させないこととし、当該疾患が治癒した場合も同様に届け出ること。
ア　結核
イ　感染性の皮膚疾患（伝染性膿痴疹（トビヒ）、単純性疱疹、頭部白癬（シラクモ）、疥癬等）
②管理理容師又は管理美容師は、理容又は美容が衛生的に行われるように常に従業者の衛生教育に努めること。
③管理理容師又は管理美容師は、毎日、従業者が感染症にかかっていないかどうかを確密すること。
④管理理容師又は管理美容師は、毎日、理容所又は美容所の施設、設備、器具等の衛生全般について点検管理すること。
などが定められている（「理容所及び美容所における衛生管理要領」（昭和56年6月厚生省環境衛生局長通知から抜粋）

管理理容師・管理美容師講習は当初（昭和44年）は48時間の講習時間で、衛生管理以外の経営などのカリキュラムも採用して行われていたが、平成15年に規制改革で27時間に短縮、さらに平成21年からは18時間と当初の二分の一以下に短縮された。
科目は公衆衛生4時間、理容所（美容所）の衛生管理14時間。財団法人理容師美容師試験研修センターと京都府美容業生活衛生同業組合とでは講習内容が一部異なる。
受講料は1万8000円。

平成21年度末までの累計終了者数は
管理理容師：263､958人
管理美容師：410､526人
平成21年度の単年度終了者数は
管理理容師：1､523人
管理美容師：9､486人
（理容師美容師試験研修センター、京都府美容業生活衛生同業組合調べ）

参考までに、理容師数、美容師数は
平成21年度末までの資格登録者数は
理容師免許：591､956人
美容師免許：1､165､952人
平成21年度の単年度登録者数は
理容師免許：1､844人
美容師免許：　22､531人
（理容師美容師試験研修センター調べ）

管理理容師の比率は
理容44.6％
美容35.2％

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