肌にシミができるのは、ウロキナーゼ酵素の活性化
Posted on | 11月 19, 2020 | No Comments
ウロキナーゼという人体に存在する酵素が、肌のシミ形成に関係していることを資生堂が発見した。この成分が活性化がシミ形成につながり、同社はオトギリ草抽出液が抑制する効果があるを見出し、美白化粧品の開発につなげたい、としている。
同研究の成果の一部は「第37回 美容皮膚科学会総会・学術大会」(2019/7/27)で発表、2020年11月18日、公開した。
資生堂は、シミ部位ではウロキナーゼ※1 の活性が高まることを発見しました。 また、 ウロキナーゼは、 紫外線ダメージにより血管内皮細胞※2 から分泌され、 メラニン生成促進に関与することを確認しました。
先行研究で、シミ部位には異常な毛細血管ネットワークが存在することやその血管がシミへ悪影響を及ぼすことを明らかにしており※3、ウロキナーゼが血管内皮増殖因子(VEGF-A)と協調して血管新生を促進することから、ウロキナーゼは血管を介したシミ形成に繋がる要因であると考えられます。
また、オトギリ草抽出液にウロキナーゼの活性を抑制する効果があることを見出しました。
今後も、長年培ってきた美白研究※4 の成果を活用して、お客さまをシミ悩みから解放し、明るく輝きを放つ肌で自信を持って毎日を過ごしていただけるよう、研究を進めていきます。
本研究の成果の一部は「第37回 美容皮膚科学会総会・学術大会」(2019/7/27)で発表しました。
※1 生体に存在する酵素の1種で、活性が高まると肌あれのきっかけとなることが知られていました。
※2 毛細血管を構成する主な細胞の1種。
※3 末尾の「参考:関連する主なニュースリリース」を参照。
※4 美白とは、メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐことです。
(以上、プレスリリースによる)
なお、ウィキペディアによると、
ウロキナーゼは、ウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子とも呼ばれるセリンプロテアーゼの1つである。ウロキナーゼは最初ヒトの尿から単離されて血栓溶解剤として利用されたが、現在では血液や細胞外マトリックスに存在することも確認されている。
また、セリンプロテアーゼとは触媒残基として求核攻撃を行うセリン残基をもつプロテアーゼのこと。EC[3.4.21.-]。多くは触媒残基としてセリン、ヒスチジン、アスパラギン酸の3残基を有しているが、ヒスチジンおよびアスパラギン酸残基は他のアミノ酸残基で代用されているものもまれにある。
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