理容店と美容店で差 インターネットでの情報発信
Posted on | 7月 18, 2012 | No Comments
他産業に比べてインターネットへの対応が遅れが指摘される理容美容業界だが、利用者の活用に後押しされる形で、徐々にネットを通じて情報発信する店が増えてきている。
日本政策金融公庫「理容店・美容店に関する消費者意識と経営実態調査」(2012年7月)より。
利用者がネットで理美容店を検索する割合は、理容店利用者と美容店利用者で大きな差がある。美容店利用者の方が倍近く多い。これは理容店の客は行きつけの店が決まっている固定客が多いこともあるが、美容店はネットで情報発信している店が多く、利用者はネットで検索することで、多くの美容店の中から自分の行きたい店を選んでいる。
多くの店がネットで情報発信をすることで情報量が増え、利用者の選択の幅が広がる。こうしてネットを利用する人が増えれば、美容店としてもネットを通じての情報発信に力をいれることになり、ネットの利用が循環的に拡大することになる。
今回の調査で、ネットへの取り組みは理容店と美容店では差があるのがわかった。固定客でない理容店の客の何割かは、美容店にもっていかれているのだろう。
高齢者の固定客ばかりの店はともかく、これからの理美容店経営にとって、ネットを通じての情報発信は必須といえる。
店舗検索状況
理容店利用者
男性:12.6%
女性:16.3%
美容店利用者
男性:25.0%
女性:30.4%
理容店利用者、美容店利用者も年齢による利用率に大きな違いがあり、ともに男女とも20歳代が最多。高齢になるほど利用率は下がる。
また、利用する際、重視するのは
理容店利用者、美容店利用者とも「場所の確認」が最多。
2位は
理容店利用者は「料金が安い」
美容店利用者は「技術、スタイル」
一方、理美容店の取り組み状況は
ホームページの公開
理容店:38.3%
美容店:54.7%
情報公開サイトへの登録
理容店:29.8%
美容店:50.8%
ブログの活用
理容店:17.1%
美容店:42.7%
この調査では、業歴3年未満の経営者にも取り組み状況を聞いているが、業歴3年未満では上記回答より、10%から20%多い。新たに開業した若手経営者の多くが、ネットでも情報発信に取り組んでいる。
【調査概要】
調査時点:平成 24 年2月
消費者意識調査
最近1年以内に理容店・美容店を利用した全国の消費者
理容:2,741 人(男性 1,617 人、女性 1,124 人)
美容:2,715 人(男性 1,043 人、女性 1,672 人)
インターネットによるアンケート調査
経営実態調査
日本政策金融公庫(国民生活事業)の取引先
理容業:1,510 企業、回答数 755 企業(回答率 50.0%)
美容業:1,459 企業、回答数 593 企業(回答率 40.6%)
郵送、無記名によるアンケート調査
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