天然素材はその特性を理解した上で注文を
Posted on | 11月 2, 2014 | No Comments
9.お客を集める外装デザイン(全14回)その10
前回⑨は、人工素材についてについてお伝えししました。10カ条のその⑩は、素材の持つ力を活かす話題のなかの、やさしい素材についてです。
入りたくなるお店の10カ条<力強さをもつ素材の力を活かす>
天然素材には、木や植物、石、水などがあげられます。天然素材は、実際が堅いものでも、ぬくもりや、やわらかさ、親しみやすさをかもしだします。
また、汚れたり傷ついたりしても、それが風合いとなって、汚らしい印象になりにくいのも特徴です。店員のやさしいサービスを連想させる力もあります。
いいことばかりのようですが、天然素材を使うには覚悟も必要です。
人工素材と比べ、お手入れは手間がかかります。また素材としてのコストもかかりがちです。
特に、木をつかう場合は、木の特性を理解してご注文いただくといいでしょう。
たとえば、夏や冬の湿度の差で木は収縮するものだという点は、どんなに乾燥させた木でも避けられません。
たわんだり、ひび割れしたり、縮んだりします。
木のやさしい雰囲気を活用した店舗内外装づくりは人気ですが、木の特性を理解いただけないオーナーさまから、冬や梅雨に木製扉のたてつけが悪くて鍵がしまりにくくなったからと、クレームをいただくことがあります。アルミサッシなら、このような現象は起きませんが、木を素材としてご利用の場合は、これは工事方法のミスからくるものではなく木の特性からくるものなので、「木の持ち味」として楽しんでいただくほかないわけです。
お手入れの手間、そして、たわみ、傷や汚れを味として経年変化を受け入れてご利用いただくことができないようであれば、人工素材の利用も検討してみてください。
次回もひきつづき、美容室のファサードについてです。どうぞお楽しみに。
(著作:和田美香 「はじめての美容室独立開業工事110番(http://salonopen.com)」サイトでも、ブログやメルマガ執筆中)。
タグ: 夫婦二人で開業する!こだわり美容室