設計費の請求パターンを知る
Posted on | 1月 31, 2016 | No Comments
美容室内装工事の見積書の正しい読み方(全7回)その4
前回は、工事会社の利益の乗せ方をお伝えしました。
価格のからくりがわかれば、自分が優先したい事項と照らし合わせて工事会社を選ぶこともできますね。
下請け階層がわかることで、その階層数分、利益が上乗せされていることも、おおよそ想定できます。利益がそれぞれの階層にすこしづつ乗って高くなっていたとしても、高価な買い物ですので、安心料と考えることができれば、それもよしです。
さて今回と、次回にわたって、設計費についての利益の乗せ方を紐といてみましょう。
工事は、設計がなければ始められません。
ですが日本では、工事と設計を一体化して請け負う会社が多いため、設計費を工事費に含めて請求し、見かけ上設計は無料となっているのが一般的になっています。
どうしてかというと、工事を発注してほしいがためです。
でも、資本主義社会の世の中で、無償の労働はありえないことは、お店で働いておられる経験がおありの皆さまならおわかりだともおいます。たとえ設計段階で設計費を請求されなかったとしても、かならず設計費の費用はどこかに含まれています。だから、見かけ上無料というからくりが出来上がります。
設計費は、どう決まるか。
3つのパターンがあります。
(パターン1)設計は最初無料で行い、工事契約をするパターン
(パターン2)設計契約と工事契約を分けるが、同一会社で請け負うパターン
(パターン3)設計だけを請け負い、工事は別の会社でやるパターン
今日は、(パターン1)設計は最初無料で行い、工事契約をするパターンをご説明します。
設計段階を無料でおこなう会社には、お店の平面デザイン図もさらに3Dデザイン画も無料でだしてくれるところもあります。「ここまでやってくれるなら」という気になる方も多いようです。
でも、その、素敵な店舗デザイン図や、3Dデザイン画を描いてくれるデザイナーの働いてくれている費用は、しっかり、工事費にはいっています。無料ではありません。工事契約書に、設計費項目がはいっていたとしても、内容がわかりにくくなっているので、工事費を交渉しようとしてもどこから交渉していいかわかりにくくなっています。
続きはまた来月。お楽しみに。
次回もひきつづき見積書の読み方がテーマです。どうぞお楽しみに。
(著作:和田美香 「はじめての美容室独立開業工事110番(http://salonopen.com)」サイトでも、ブログやメルマガ執筆中)。
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