美容室の物件契約は融資申請と併行して
Posted on | 7月 30, 2017 | No Comments
美容室開業の資金調達計画 その8
「不動産はいつ借りる?」
前回は、売り上げが好調なときと、不調なときの両方を、事業計画をたてるときに、予測して2パターンつくっておいてくださいね、というお話しでした。
今回は、事業計画をたてる時期と、不動産を契約する時期はどんな時間関係がいいか、というお話しです。
弊社へのご相談でも、融資書類提出の前に美容室となるテナント物件と契約したほうがいいのか、というご質問を多くいただきます。
日本政策金融公庫に創業計画書を提出するにあたっては、美容室を開業する物件がきまっている必要があります。
おそらく、どの金融機関でお世話になるときも、物件がきまっているうえでの事業計画提出をもとめられることになります。
ただし、開業予定物件がきまっていなくてはいならないというものの、物件契約して敷金や礼金の支払いまで完了させるところまで進める必要はありません。
不動産仲介業者さんや、物件オーナーは、早く契約してほしいですので、「正式契約はいつしていただけるのですか? 次に借りたいという方も来ているので、お返事早めにください」とせっついてきます。
ですが、物件の仮申し込みだけ先にさせていただいて、正直に日本政策金融公庫に書類をいま提出しているところだから、正式契約は、公庫の融資決定がおりて融資実行されたあとに正式契約します、つきましては1か月ほどお時間ください、とお伝えいただくのがいいでしょう。
また、金融機関からの融資がきまらなかったら、契約を破棄することもあらかじめ伝えておくといいでしょうか。
仲介不動産会社さんは正直に話すとわかってくださりますので、相談してみてください。
にしても、物件がきまってから、詳細の事業計画をゼロから書き上げるのは相当忙しいですし労力もかかります。
なので、まえもって、物件の取得価格は仮の予測数値をいれておいて、回転数や客単価や来店客人数から算出した売上予測をもとに、事業計画をじっくり練っておいていただくことを強くおすすめしたいです。
そうしておくと、物件取得価格のところのみを、正式な金額に置き換えて修正するだけで、すでに事業計画書はできあがっているので、物件がきまったあと金融機関へのアプローチもスム―ズですよね。
不動産を借りる時に、余裕をもって、動くことができます。
次回は、開業を決意したときから準備すべきこと、についてです。どうぞお楽しみに。
(著作:和田美香 「はじめての美容室独立開業工事110番(http://salonopen.com)」サイトでも、ブログやメルマガ執筆中。フリーランス美容師の活動を応援するFrangeGroupも運営 http://frange.link )。
タグ: 事業計画, 創業融資, 夫婦二人で開業する!こだわり美容室