理容師法施行条例で練馬区がパブリックコメント

Posted on | 12月 16, 2011 | No Comments

分権化で区が条例制定へ
地方分権の流れを受けて、区などの自治体による理容師法・美容師法の施行条例の見直しが進んでいる。東京・練馬区ではこれまで都が定めていた理容師法施行条例を独自に定めることにし、その素案（練馬区理容師法施行条例骨子案）をまとめ、2012年1月6日までパブリックコメントを募集している。

練馬区では
「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」が平成23 年8 月30 日に公布されたことにより、理容師法関係の法律が改正されたほか、関連する政令についても今後改正が行われる予定です。これらの改正では、確認等の根拠となる基準に関する条例制定権が都知事から区長に委譲される等の改正が含まれているため、区条例を制定する必要が生じました。
と説明している。

なお、練馬区理容師法施行条例骨子案の内容は、現行の行東京都条例の内容を踏襲している。

区では、パブリックコメント、区議会手続きを経て、平成24年4月1日より施行したい考え。

（仮称）練馬区理容師法施行条例骨子案
１ 趣旨
この条例は、理容師法（昭和22 年法律第234 号。以下「法」という。）の施行に関し必要な事項を定めるものとする。

２ 理容の業を行う場合に講ずべき措置
法第９条第３号の衛生上必要な措置は、つぎのとおりとする。
⑴ 白色その他汚れの目立ちやすい色の清潔な作業衣を着用すること。
⑵ 顔面作業の際は、マスクを使用すること。
⑶ 身体は、常に清潔に保つこと。
⑷ 首巻きおよびまくら当てに紙製品を用いる場合は、客1 人ごとに廃棄すること。
⑸ 客用の被布は、白色その他汚れの目立ちやすい色の清潔な布片を使用すること。
⑹ 消毒済の器具は消毒済物品容器に、未消毒の器具は未消毒物品容器に収めておくこと。
⑺ てい毛用のカップその他客の皮膚に接しない器具で客1 人ごとに汚染するものは、常に清潔に保つこと。
⑻ 洗髪器は、常に清潔に保つこと。
⑼ 消毒薬は、随時取り換え、常に清潔に保つこと。

３ 理容所について講ずべき措置
法第12 条第４号の衛生上必要な措置は、つぎのとおりとする。
⑴ 理容の業務を行う１作業室の床面積は、13 平方メートル以上であること。
⑵ １作業室に置くことができる理容いすの数は、１作業室の床面積が13 平方メートルの場合は３台までとし、３台を超えて置く場合の床面積は、13 平方メートルに理容いす１台を増すごとに4.9 平方メートルを加えた面積以上とすること。
⑶ 作業室には、作業中の客以外の者をみだりに出入りさせないこと。
⑷ 消毒済物品容器および未消毒物品容器を備えること。
⑸ 理容を行うために十分な数量の器具および客用の布片を備えておくこと。

４ 理容所以外の場所で業を行うことができる場合
理容師法施行令（昭和28 年政令第232 号）第４条第３号の規定による条例で定める場合は、つぎのとおりとする。
⑴ 社会福祉施設等において、その入所者に対して施術を行う場合
⑵ 演劇に出演する者等に対して、出演等の直前に施術を行う場合

５ 社会福祉施設等に理容所を開設する場合の特例
区規則で定める社会福祉施設等において身体の障害、疾病その他の理由により、３に規定する措置に適合する理容所に来ることが困難な者（以下「利用困難者」という。）に対して専ら理容の業務を行う理容所を開設する場合の衛生上必要な措置は、３-(1)および(2)に規定する措置に代えて、理容の業務を行う作業室が、利用困難者の状態等を勘案し、当該業務の実施および衛生の保持に支障がない十分な広さを有することとする。

関連する投稿

• 藤沢市も洗髪設備の設置義務化の陳情採択
• 理美容業界史（法律、制度）
• 理美容室経営の事業譲渡が簡便化

Comments