理美容ニュース

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専門店化という選択肢

Posted on | 12月 13, 2016 | No Comments

小山秀男の日々雑感前回コラムで、理美容サロンも2極分化し、多くのサロンは現在の売上を維持するのは難しくなる、と指摘した。

日本に限らず欧米先進国では、深刻な2極分化が進んでいる。ブルーカラーの仕事は途上国に奪われ、またホワイトカラーの仕事はコンピューターに奪われ、多くの労働者は低賃金の仕事に就かざるを得なくなった。

ところがその一方で、他の人が容易にまねの出来ない匠の技が評価されている。大量生産で匠の仕事は減ったが、同じようなような安価な製品が出回ると、改めて匠の仕事に注目が集まっている。

理美容業界をでも同じことがいえるのではないだろうか?
一般の町の美容店はカット&ブロー中心になり、カットオンリーの業態店が急増した。これは経営の効率と、儲けを起点にした営業であって、そこには技術の視点が欠落している。

世の中の2極分化はIT技術の進歩や為替差などによるものだが、理美容業界の2極分化は自らの手によるものだ。自らが自分の首を絞めているようなもので、こんな愚かなことはない。

理美容業界には先人の匠たちが築いた、かけがいのない技術がある。たとえば以前にも書いたが、ピンパーマである。たとえば、アップスタイル(結髪)である。これらの需要は残念ながら減ったが、それは美容師自らが放棄したともいえる。残念なことだ。

理美容の仕事の原点は技術にある。儲けや経営の効率だけに走ることなく、理美容業の原点である技術の大切さを再認識して欲しい。ピンパーマ、アップスタイル(結髪)など、これらの技術の達人が健在でいるいま、こららの達人、匠を講師に招いて、業界として技術の伝承を図るべきだ。

さて前回、従業員10人程度の小規模サロンの生き残りが難しい、と書いた。
結論を言うと、いま小規模サロンが選択する道は、三つしかない。事業化して中規模・大規模サロンを目指すか、スタッフを減らして家族だけの個人営業に縮小するか、はたまたジリ貧に甘んじるか、である。

事業拡大は、投資家を納得させる事業計画の策定などが前提となり、ハードルは高い。
しかし、社会のニーズは刻々と変化しており、そのニーズの変化を上手く捉えることで、上昇気流に乗ることも可能である。

ピンポイントのニーズから大きなニーズが生まれた例が多くある。
たとえば、前髪だけのちょっとカットや、ヘアカラーでも生え際の根本だけを短時間で行う毛染め、お出かけ前の簡単セット、フェイシャル・メイクなどなどである。これらはいづれも短時間でできる技術で、手頃な料金を設定すれば、気軽に利用できる。すでにヘッドスパなどの専門店はあるが、短時間・お手軽をコンセプトにした技術は消費者から受け入れられやすい。
セットに特化したサロンなどは、よそ行きの時に気軽に利用できる内容で、潜在需要を掘り起こせる可能性はある。

早い話、専門店化である。いまあるメニューのトッピングメニューではだめである。メーカーや流通業者にのせられて、トッピングメニューを仕込んでも結局は失敗に終わる。覚悟を決めて専門店化することである。
最初は個人サロンで初めて、需要が見込めれば拡大させることもできる。そんな手法も選択肢の一つとして、考えられる。

また美容の仕事は、美と健康に係わる仕事でもある。この観点からのチャレンジも忘れてはならない。私が提唱している免疫美容もその一つといえる。

いづれにしても理美容の仕事は、多くの可能性のある技術を含んでいる。その技術を磨き上げることが大切であり、将来、繁栄する鍵になる。カット、カット&ブローばかりでは、いづれ消費者から業界がカットされてしまう。

【小山秀男氏のホームページ】
http://www.koyama-lab.com/

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タグ: アップスタイル, ピンパーマ, 小山秀男の日々雑感

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